院長コラム

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2018.05.09更新

② 使用金属の質的な問題点

歯の中に入れた金属の土台は、歯の表面から通じる細い管(象牙細管)を通じて入ってくる水分によって、金属の種類によっては少しずつさびて腐食されていくことになります。そうすると、さびて溶け出した金属のイオンが歯の細い管のなかに入り込んで、そこで歯をもろくしてしまいます。それによって根が折れてしまい、再治療が不可能になり、抜歯せざるをえなくなることがあります。また歯の土台はかぶせてある冠を外すのと違い歯の中に深く入っていますので、外そうとするとどうしても根の壁をいためてしまいます。ですから、出来るだけ土台だけでもさびずに長持ちする金属にしておいたほうが、歯の寿命は明らかに延ばすことができるといえます。

また、削る際に飛び散る金属の粉が歯茎の中に入り込むことにより、歯の周辺の歯茎が黒く変色してしまうことがあるなどの、不都合が報告されています.

土台1

コメント  土台だけ自費で高カラットの金属を使ってかぶせものだけは保険の素材で…といった取り混ぜた治療は物理的には可能なのですが、法律上健康保険の治療は一貫してその土台と補綴物は健康保険で決められたものを使わなければならないという制度になっていますので、土台とかぶせ物は最初の段階でどうするか決定していなければならないわけです.また、健康保険で使われる金属は口腔内でイオンとなって溶け出しやすいためにいわゆるマクロガルバニー電流とよばれる微小電流を形成し、結果として金属アレルギーを引き起こしている大きな原因の一つとも考えられています。

 土台2①         土台3②       

上の2枚の写真は実際に土台ごと割れてしまってやむなく抜歯されたケースです

①)銀合金土台の周りの歯質が黒変しているのが分かります(銀合金とは健康保険で定められている金属の土台です)    ②)同じく銀合金の土台と破折した歯根

下のように、使う金属を自費のさびに強い高カラットの金合金をつかうことでイオンの溶出がおこらずに長期的に安定した予後が約束される可能性が高いと言えますnico

土台4

また最近ではグラスファイバーの繊維と高強度レジンマトリックスとの組み合わせによるファイバーコアポストシステムがほぼ主流でありますflower2 このシステムの優れた点はファイバーコアポストの屈曲係数が金属製ポストに比べてはるかに象牙質に近似しているところです。歯牙のたわみに応じて屈曲しながら応力の開放を助けるので、歯根破折の可能性が金属のそれに比べてかなり減ることになります。

土台5

象牙質の弾性係数=18.6Gpa         

ファイバーコアポストの弾性係数=29.2Gpa  

金属性(チタン)ポストの弾性係数=90.3Gpa  

 

 ファイバーコアポストシステムを使った臨床例

 

神経の取られた側切歯にファイバーコアポストを入れて補強した後にセラミック冠をその上からかぶせてあります。

セラミック冠は透明度が高く審美性にも優れておりますが土台が金属の場合にはその金属色がすけて黒ずんで見えてしまう場合がありますがファイバーコアの場合にはその点についてもクリアーしております。

土台6

土台6

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿者: アクアデンタルクリニック