「矯正治療ってガチャ凹の歯並び、つまり審美的に見た目を改善するのが目的ではないんですか?」
「もういい歳ですが、今からでも矯正治療出来ますか?」
と、よく言われます。
確かに、矯正治療といえば見た目を良くする為だけの治療であるとか、若いうちだけにする治療であると考えられがちです。
しかしもう一つの目的、いや本当の目的は歯の寿命を延ばすために矯正治療をするという事なのです。
歯は本来前歯と奥歯に分けてそれぞれの機能分担をし、連携し合って顎の動きを制御しています。
顎をあちこちに動かした時に歯並びに問題が無ければどの歯にも無理な力が偏って加わることはなく安定した状態を維持出来ますが、そうでない場合には奥歯ないしは前歯への負担が偏りがちになり、結果的にはどこかの歯への過大な力のために歯の表面が欠けて虫歯になったり、知覚過敏になったり、それらが小さなほころびとなり、拡大し、神経を取られてかぶせ物になり、最悪の場合は歯を失い入れ歯になってしまっている人が結構多いのです!
実のところ、毎日来院される患者さんの大半の方がこうした前歯と奥歯のしっかりとした機能分担・連携がどこか欠落しているために引き起こされた症状を主訴としています。
つまり、本当の原因は歯列不正によるところがかなりあるということなのです。
① 前歯のガイドが急峻すぎるために顎の動きがスムーズにいかないために顎が痛くなって矯正をしたケース
矯正前
矯正後
② 奥歯しか噛んでいない為に臼歯の知覚過敏が引き起こされ、その治療のために矯正することになったケース
矯正前
矯正後