院長コラム

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2018.03.06更新

医科では保険外(自費)治療というのはほとんどありません。例えば、心臓の手術をするのに特上、上、並といったランクがあるということはあってはいけません。常に最高の治療を患者さんに提供する義務があるからです。

            

ところが歯科に関してはなぜか一人一人の顎の動きを分析して、最新の生体に安全な素材を用いた精密で高いレベルのかぶせ物や入れ歯が保険治療に取り入れられる事が行われていませんun 日本国(厚生省)の医科と歯科に対する見解の違い、歯科医療に対する財源の不足、歯科の保険制度の不備など様々な問題によるものなのですが、実際のところわが国の歯に対する認識が不足しているというのが現実です。ですからいまだに何十年も前の治療法が、生体に対して危険をはらんでいる可能性のある材料を使用したかぶせ物や入れ歯が保険治療という名のもとに平然と行われているわけです。

 

なぜ日本の国民が海外からのインバウンドの方々から頂いている評価の中でおもてなし感が高くて高評価な面がある反面、残念だと思っている点に下の写真のように「日本人には銀歯が見えたり、針金の入れ歯が入っていたり、明らかに白さが不自然な前歯が入っていたりしてお口の中の環境が残念な方が多い」ということを取り上げられてしまっているのでしょうか?abon

 

                               右側面

 

先進国では現在の日本で行われている銀歯をかぶせたり、残っている歯に針金を引っ掛けたりする治療は歯科大学でさえもう教えられていません。白い歯を失ったなら、元通りの白い歯を入れ、入れ歯を入れるなら、口を開けた時に他人からは入れ歯だと分からない入れ歯を入れる事が当たり前だと考えられているからです。義眼を入れるのに金属色のもので、しかも他人からすぐに義眼だと分かるものでガマンしようという人はいないはずですsuu

 

確かに日本では誰もが平等に保険のもとで、ものすごく安い金額(身体の一部を治すということを考えれば)で歯を治療することが出来ます。この事自体は大変素晴らしい事だと思います。ただし歯は一度治したら何年も、場合によっては何十年も自分の身体の一部として毎日何千回も噛むことに使用するのです。また、前歯であれば常に他人から見られ、その人のイメージを印象つけることにもなりかねないのです。いわば流行などとは関係のないその人一人一人しか持ってない大切な宝物なのです。そんな大切な歯が例え全体をかぶせる事になったとしても、道端で売っているアクセサリーと同じような一本三千円~六千円にも満たない程度しかしない粗悪なレベルのものであるという事は、これからAIを駆使していこうとしている日本のレベルからすると余りにもお粗末としか言えないでしょう。

 

とりあえず噛めれば、歯があれば何でもいいと言う方もいらっしゃいます。それはそれで価値観の問題ですからそれでいいと思います。確かにワゴンセールで安く買った靴でも履いて歩くことが出来ますし、手放せないぐらい履きやすい靴になることもあります。ただ長期にわたって心地良く、丈夫で、長持ちで、アフターケアーも整っているのはオーダーメイドの靴の方だと思います。しかも靴は一日24時間年中無休に履くわけではありません。それに対して、歯は一日24時間年中無休で、自分で靴擦れが痛いから脱ぐという訳にはいかないのです。しかも24時間年中無休だからこそ何らかのトラブルが起きるのも当然ですし、だからこそ生涯に渡ってのメインテナンスが必要なのですscissors

とにかく本気でご自分の歯をしっかりと治したいとお考えの方にまで、何の説明もなく簡単な処置で済ませてしまうという事はこれからの歯科では行われてほしくない事です

 

次回からはもう少し詳しく違いについてお話していきたいと思いますのでご期待下さいflower2

 

投稿者: アクアデンタルクリニック