院長コラム

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2019.01.08更新

 以前のコラムにも載せた写真ですが、いずれも当医院に真面目に10年以上通って下さっている70歳以上の患者様のお口の中です。down arrow

 

70歳70歳2

 

細かい所を論じたらキリがありませんが、オーバー70歳でこの状態なら十分満足頂けると思います。nico

 

それでは逆にどうすれば70歳になってもこのような状態でいられるのでしょうか?

 

そもそも将来的に歯を失ってしまう原因は何でしょうか?

 

 

詳しく知りたい方は以下の文章をお読み下さい!!

 

        down arrowdown arrowdown arrowdown arrow

 

 

【将来歯を失う二大原因】

 

1.歯の汚れ、歯垢(プラーク)、歯石を放置している


前回の院長コラム「これが究極の歯ブラシだ!」でも書きましたが、皆さん肝心な場所を磨けているようで案外磨けていません。また、バイオフィルムという汚れはプラークのように目に見えないので気づかないことが多いのです。shun

 

しかしながら、これも前回の院長コラムで述べましたが、現在では日本においても徐々にお口の中の関心が欧米並みに高まっていて、ケアするための様々な歯ブラシや周辺器具が薬局で所狭しと並んでいます。スイス製のクラプロックスという超優れものの歯ブラシも手に入るようになり、誰でも特殊なテクニック要らずで肝心な場所を磨けるようになりました。ihi

 

もちろん、かかりつけの歯科医院で定期的なメンテナンスをしてもらうことが大前提ですが、放置したことによって歯を失ってしまう人はかなり少なくなっているのではないでしょうか?

 

 

2.歯並びと噛み合わせが悪いのを放置している

 

私の臨床経験上、これが一番の原因だと思います!


一見歯並びが悪くないように見えても、前歯と奥歯の連携が取れていない場合が多くあります。これに関しては2018年9月1日の院長コラム「あなたの前歯と奥歯の噛み合わせの連携は大丈夫?」を是非お読みください。

 

8020運動の達成者(80歳になっている時点で20本以上の歯が存在する方)は、ほとんどの方が噛み合わせに異常が無く(正常咬合)、受け口(反対咬合)や前歯が噛んでいない状態(開咬)が極めて少なく、前歯の被蓋が正常で、顎を前後左右に動かした時に奥歯が干渉しないスムーズな噛み合わせ(アンテリアガイダンス)が存在するものがほとんどであるという研究報告書が平成14年度に出されています。(平成14年度 8020達成者の咬合および顎顔面形態に関する調査 東京歯科大学歯科矯正学教室、千葉市歯科医師会共同による8020公募研究報告諸抄録資料より)

 

この報告書の意味するところは、年を取った時に歯が多く存在している方は若い時から噛み合わせが良好であったということなのです。

 

つまり、矯正治療を若い頃(もちろん年を取ってからも)に受けておくことのメリットは、出っ歯を治すとか、受け口、乱杭歯を治すといった、見た目を良くするといった審美的な要因以上に、ご自身の歯そのものの寿命を延ばすという、とても大切なことに繋がっているわけです。

 

歯並びが悪いのを放置しておいた結果、中年以降に歯が駄目になり始めて、ブリッジによる欠損補綴から始まり、違和感の強い取り外しの義歯を我慢して使わなくてはならなくなったり、更には歯一本あたり40万円もするインプラントを何本も入れる必要が生じてしまったり…という方を数多く見てきています。namida

 

そう考えると、確かに矯正治療は高額な出費ではありますが、長期的に見た場合、将来のご自身の歯の延命=健康のためには非常に安価で理に適った治療と言えるのではないでようか?ni

 

噛み難いといったような症状を特に奥歯は見えないからいいや…と考えて放置していると、将来とんでもないしっぺ返しを受けることになります。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.12.19更新

今回の院長コラムは、実は皆さんから断トツにリクエストが多い「歯ブラシ」について書いてみます。tooth

 

「歯ブラシの話なんていまさら」「かかりつけの歯医者さんで十分に教わっているよ」という声もあるでしょうが、皆さん知っているようで意外と知らない「歯ブラシ」の極意について書きますのでしばしお付き合い下さい。toothtooth

 

 

「上手に磨けていませんね shun

 

皆さん、歯医者さんで先生や歯科衛生士さんからこんな一言を言われた事があるのではないでしょうか?un

 

「1日3回ちゃんと磨いているんだけど…」「デンタルフロスと歯間ブラシも欠かさず併用しているのに…」「高い電動歯ブラシを使っているのですが…」とか、皆さんそれなりに磨いているという自負があるにもかかわらず、

 

「上手に磨けていませんね shun

 

と、自分の努力が否定されたような一言を言われると、「じゃあ、一体どうすればいいんだよ??」という気持ちになるのも当然だと思います。

 

そこで…

 

以下のことを知って頂くだけで、あなたの歯磨きは確実に上達します!! gya

 

口腔ケアが非常に重要で、その良し悪しが老後のQOL(クオリティ オブ ライフ)に大きく係わってくるということは、多数のメディアが色々な研究データの紹介を基に報じているお蔭でようやく広まってきました。

 

それを受けて、歯ブラシメーカーからも色々な歯ブラシが研究開発され、形態や大きさなど色々工夫されたものが登場してきました。テレビのCMでも毎日のように歯ブラシの新製品を目にすることでしょう。薬局に行かれると多種多様な歯ブラシが置いてありどれを選んで良いか迷ってしまうほどです。

 

それでは一体どの歯ブラシを使えば良いというのでしょうか??? 

 

 

当医院ではスイス製のクラプロックス(CURAPROX)という歯ブラシを大推薦しています!!

 

クラプロックス

 

 

歯ブラシは昔から色々なタイプのものが発売されてきており、それなりに磨きやすく出来るようにしてくれるタイプの歯ブラシが数多く出されてきました。しかしそれにもかかわらず、

 

肝心のプラークと呼ばれる歯と歯茎の境い目にある細菌の塊を完全に取れている方が我々の診療室においても本当に少ない

 

のです。結果「上手に磨けていませんね shun」となって指摘されてしまうのです。

 

では、何故皆さんが毎日一生懸命に歯を磨いているにもかかわらず歯周病が慢性化していくのか?、そして、何故日本の国民が海外からのインバウンドの方々から頂いている評価の中でおもてなし感が高くて高評価な面がある反面、残念だと思っている点に「日本人には口臭のある方が多い」ということを取り上げられてしまっているのでしょうか?

 

そもそも歯磨きとは本当はどこを磨けばよいのか?を考える必要があります。

 

プラーク

 

 (図1) 歯頚部(歯と歯茎のキワ)に沿って白いプラークが帯状に付着している状態

 

 

(図1)の写真は奥歯の外側から見た写真で、歯頚部と呼ばれるところに注目して頂きたいのですが、白っぽく帯状にプラークと呼ばれる細菌の塊がゴッソリと付いているのが見えます。この方も実は「歯磨きはしています」しかも「電動歯ブラシも使っています」という方でした。そもそも歯磨きではここの残ってしまっている部分こそ取らなくてはいけないはずなのですが、それが実際は全く取れていなかったのです。

 

奥歯の内側や、下の前歯の裏側などにはこの状態のように慢性化している方がとても多くみられます。

 

 

プラーク2

 (図2) 一番汚れの溜まりやすい歯頚部

 

 

歯頚部と呼ばれる歯と歯茎の境い目の部分が一番汚れの溜まりやすい部分で、実はここの全周部分をいかに綺麗にしておけるかという事こそプラークコントロールの神髄なのです。「歯周病」と呼ばれる病気にならないためには、そもそも(図2)のように歯の周りに取り巻くプラーク(赤い点で描いてあります)をいかに毎日取り除いておけるかということに尽きます。

 

これに対して、一般の方は歯磨きをする際に、歯ブラシが(図3)のような当て方になっている方がほとんどのようです。

 

 

プラーク3

 (図3) 歯ブラシの毛先が歯のみにあたっている状態。

 

 

歯ブラシの毛先が歯茎のキワには当たっておらず歯のみに当たっているため、キワのプラークは依然として残ったままの状態です。ならば理論的には(図4)のようにブラシを当てればプラークの取り残しは生じないはずなのはご理解頂けるでしょうか。

 

 

プラーク4

 (図4) 理想的な当て方

 

 

分かり易くするために、一番下の方の歯ブラシの毛を赤くしてありますが、その部分が歯ブラシの一番端っこの毛先だけが歯肉溝に入り込んでいる状態で、しかも歯肉には当たっていない、歯茎のギリギリの所までだけにきっちりとブラシの毛を当てられているか、がポイントとなります。そしてこれが出来ている方が上手な歯磨きが出来ている方ということになります。

 

ただ(図4)の方法は技術的にとても難しいのです。何故かと言うと、通常の歯ブラシの毛先はある程度硬いうえに、植毛の数が少ないために歯茎に少しでも当たってしまうと痛いためについついそこから少し離したところで歯ブラシを当ててしまい、結果的にキワのプラークは残ったまま、という先にあげたような状態(図3)になります。無理して歯茎に毛先か乗っかった状態でゴシゴシとやられてしまいますと、今度は逆に歯茎が痛んで、擦過傷や歯肉退縮で知覚過敏を引き起こしてしまうという危険性もあるのです。(オーバーブラッシングと呼ばれています)

 

実は硬めの毛先の歯ブラシでピンポイントに上の(図4)のように磨ける方は、それをしっかりと理解されて実際にその様な部分にブラシの毛先を当ててコントロール出来ている方のみ有効で、ほとんどの方は今お使いの歯ブラシでそれをやろうとするのがなかなか難しいということになります。

 

この歯ブラシ技術は本当に難しいものですが、逆にこれが上手に出来る方であるならば、実はどんな歯ブラシをお使いになっても口腔ケアはしっかりと出来るというのが事実のようです。電動歯ブラシをお使いの方も、そのヘッドの毛先は同じように歯と歯茎のキワに当てられていなくては効果も半減ということになります。

 

ところが高価な電動歯ブラシを使っていれば大丈夫!と勘違いしておられる方が実は非常に多いのですehe

 

それではそんな歯茎のキワとかいった面倒なことなど考えなくてもいい、歯と歯茎両方に適当に当ててただゴシゴシとするだけ(図5)でしっかりとキワも自動的に磨ける歯ブラシがあればベストだろうな、ということになりませんか?

 

 

プラーク5

(図5) 歯と歯茎両方に適当にあてる歯磨き

 

 

この当て方で安全に出来る歯ブラシが登場したのです!

 

スイスのクラプロックス(CURAPROX)という歯ブラシです。

 

クラプロックスの歯ブラシは高密度植毛で極細であるファイバーで構成されているために、歯と歯茎の両方に毛先が当たっても全く痛みが無く、しかも効率よくキワのプラークが自動的に絡め取られます。

 

ヨーロッパの最新の考え方に基づき設計され、コンパクトヘッドにソフトな植毛をされており、通常の歯ブラシの毛の数は多くても800本くらいなのに対して、なんとこの歯ブラシは7倍もの5460本もの高密度設計となっています

当医院では最上位の7600本というタイプのものを採用・大推薦しています。

 


かなりしなやかで極細の特殊な毛先が高密度に植毛されているために手で触るとビロードのような感触で、歯茎に当たっても全然痛くなく、しかもマッサージ効果が適度に得られる硬さになっています。これにより歯と歯茎のマッサージが両方可能となり、歯磨きの際の歯ブラシの当て方を難しく考えないで、どなたでも上手にプラークコントロールが出来るものとなりました。

 

プラークコントロールの神髄は歯磨きというより、歯茎磨きという言い方の方が合っており、その歯茎磨きを体現できる歯ブラシなのです。

 

当医院では今までは基本的には「どんな歯ブラシを使えばいいのですか?」というご質問をされる方に対して特定のメーカーのこの歯ブラシが良いと言った指定はしていませんでしたが、現状お使いの歯ブラシでご自分がシッカリと磨いているつもりであるにもかかわらず「磨けていませんね…」と言われてしまう方に対してはクラプロックスの歯ブラシをまずおススメしております。

どなたが磨いても、とりあえずそこそこの合格点がつけられるプラーク除去がすぐにでも可能となるからです。アマゾン、東急ハンズでもクラプロックスまたはキュラプロックスとして入手可能なようですし、当医院でも販売しております。

 

そして購入した方の8割~9割が必ずリピーターとなってくれています!!

 

歯磨きとはその方の技術力に合わせてどこを狙って綺麗にすれば良いのかということを頭で理解しながら実践して頂くことであり、そのための歯ブラシというのはそれを達成するために自分に合ったものを選ばれるのが一番大切だということになります。

ですので電動歯ブラシだから安心とか、毎日磨いているから安心ということではなく、キワのプラークがどれだけ本当に取れているのか、毛先をキワに当てることが出来ているのかということだけを考えて各自工夫して磨いて頂くことこそが一番大切なのです。

 

    『磨いている』のと『磨けている』のでは全く違うのです!

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.12.01更新

当医院では、従来行われている見た目だけの改善を目的とした小臼歯抜歯を伴う矯正治療ではなく、「人間の成長発育のルール」に即した矯正治療を行っていますが、それでもやはり矯正治療を希望される患者さんの多くに「目立たないマウスピース矯正で何とかやってもらえませんか?」と言われます。

 

そこで今回は『マウスピース矯正、つまり人に気付かれないで歯並びをよくする矯正治療の適応症例について』お話いたします。

 

通常、人は誰かに会えばまずその人の顔を見て、それが笑顔かどうかを瞬時に判断しています。それは日常生活のありとあらゆる様々な場面で起きています。あなたが、会った人から好感を持って受け入れられるか否かは、その時々のあなたの“笑顔”にあると言っても過言ではありませんnico

 

笑顔が素敵、であるためには、マインドの問題もあるとは思いますが、そもそも笑顔を作り出すための良い歯並びと白い歯であることは最低必須な条件となるでしょう。

 

スナップ写真を見ていても、満面の笑みでお口を開けてらっしゃる方は良い歯並びと白い歯の方が多いです。逆に歯並びが悪く銀歯だらけの方はお口を閉じてしまい笑顔もぎこちない気もします。


歯並びを良くしていく歯列矯正治療は、こうしたことに気づかれた人が多くなってきたことでもあり、昔に比べてその数は当医院でもとても増えてきました。  


その中で、特に最近アメリカでその地位を高めつつある矯正治療法に、透明なマウスピースを装着するアライナー矯正があります。

 

アライナー

 

従来では歯並びを良くするための矯正治療は、歯の外側ないしは裏側にブラケットという装置を歯に貼り付けてそれにワイヤーを結紮したものを使って歯を少しずつ動かして歯並びを整えていくものでした。

 

アライナー2


食事中も寝ている時も四六時中歯にそうした装置を着けていなくてはなりませんでした。


通常のこうしたブラケット矯正装置は、歯の外側に出っ張っているために頬粘膜などにこすれやすいし、食事中も食べ物がはさまりやすく非常に違和感が大きいのが最大の欠点と言えます。

そもそも審美的にも良くしたいと思っているのにも関わらず、この矯正装置自体はどう考えても審美的ではないですよね?ehe

 

こういった欠点を克服しようと、開発されたのがアライナー矯正です。

 


透明な樹脂で作られてたアライナーと呼ばれる取り外し式の装置をはめるだけで、歯を動かそうとする矯正治療のことです。

 

最新のコンピューター3D技術のおかげで、最初の悪い歯並びの状態を型どりした後に、コンピューターソフト上で少しずつ歯を思った位置へ動かしていき、それに合わせて沢山の透明なアライナーを作ります。


通常こうした透明アライナーを1週間から2週間に一度の間隔で乗り換えていきます。

 

アライナー2

アライナー3

アライナー4

アライナー5

アライナー6

 

最大の特徴は、そもそも歯にワイヤーや、ブラケットといった装置が無い点です。
ただし、効率的に歯を動かすために一部の歯の表面に、アタッチメントといって歯と同じ色のレジンの突起物をつける場合もありますが、とても小さいので基本的には全く目立ちませんし違和感もありません。

また食事の時にアライナーは自分ですぐに外せますので、その時だけ外して、気兼ねせずに通常通り、何でも食事が出来ます。 食事が終わったら、口をゆすいでまた口の中にはめるだけでいいのです。

 

ただし、1日最低17時間以上、推奨は22時間以上、就寝時は忘れずに装着して頂くことが必ず必要となります

 

しかしながらアライナー矯正に向いている症例、向いてない症例があります。

 

アライナー矯正の得意とする不正咬合治療はどのようなパターンなのでしょうか??suu

 

人の顔の骨格形態は上顎と下顎で構成されています。


上顎に対して、下顎が前よりに位置している場合にはクラスⅢとよび、丁度良い場合はクラスⅠと呼び、逆に下顎が後ろに行き過ぎている場合にはクラスⅡと呼んで大まかに分類しています。


簡単な言い方をすれば、受け口傾向か、出っ歯傾向かということになります。


例えば、分かりやすい例だと元プロレスラーのアントニオ猪木さんやオリンピックフィギアスケート金メダリストの荒川静香さんなどはクラスⅢの骨格ということになり、芸能人の明石家さんまさんなどはクラスⅡの骨格ということになります。MLBのイチロー選手、ゴジラ松井秀喜元選手はⅢ、フィギアスケートの羽生選手はⅡになります。


クラスⅠであっても、歯並びがごちゃごちゃで乱杭歯の方は数多くいますので、骨格形態がクラスⅠだからといって歯並びが良いとは限りません。


そもそもアメリカでは骨格形態がクラスⅠより、クラスⅡの不正咬合の方が非常に多いという事実があります。

 

実は、アライナー矯正全般に言えることですが、治療する際に非常に効果的と考えられるのは、このクラスⅡの軽度な人たちと、クラスⅠの骨格形態の人たちの治療なのです。 


クラスⅢの骨格形態の人には、はっきり言って、ブラケット矯正、しかもGEAWによる治療法のほうが安全で確実と言えます。

 

少し脱線しますが、クラスⅢ治療にはブラケットをつけてマルチループエッジワイズアーチワイヤー(MEAW)という複雑な力をかけることが出来るようなワイヤーを使うか、最近開発されたGUMメタルという特殊な弾性係数を持っているワイヤー(GEAW)を使ってでしか治せません。


この手法は、もともとアメリカのDr.KIMが開発したものでした。


メカニクスが複雑でワイヤーを複雑に曲げる必要から、あまり手先が器用ではない米国では広まらなかったのですが、当時の神奈川歯科大学の矯正学教室の佐藤貞雄教授がオーストリア咬合学の生みの親であるウイーン大学のスラバチェック教授の「人間の成長・発育のルール」を用いた「悪い歯並びと噛み合わせの原因の多くが、人間の成長発育の段階で生じた顔の骨格と臼歯部(奥歯)の高さの不調和である」という治療の概念を最初に日本に導入され理論づけの研究をしてMEAWに適用して進化させました。

 

MEAW


クラスⅢという、いわゆる受け口傾向の骨格の治療には噛み合わせの咬合平面を変えることの出来る手法でない限り、矯正治療はなかなかうまくいきません。

通常なら外科手術が必要とされてきたかなり重症なクラスⅢ症例の方達も見事に治療成功させており、現在もその基本的な概念と手法は臨床上有効に生きて多くの先生に使われています。

 

GEAW

 GEAW治療途中

 

 

そもそも、従来の矯正治療の概念の中には、上下顎の高さと角度に対して、積極的にアプローチをして歯並びと噛み合わせを治していこうとする考え方が矯正治療の歴史の中にはありませんでした。


マルチループやGUMメタルを使った矯正治療は歯の圧下と挺出が自在に出来るために、咬合平面をコントロール出来るという点が最大の強みです。ですので、ほぼ全ての症例に対応可能な方法です。当院でも症例に応じて、この考え方での治療が主流です。

 


実際、矯正専門医の中でも、複雑にワイヤーを曲げる面倒さからこのMEAW法を用いた矯正治療は出来ないかやらない方が多いようで、いわゆるストレートワイヤーを用いた矯正治療を行う方法が圧倒的に多いのも事実です。


アメリカではクラスⅢ症例に関しては下顎骨格を外科的に短く削って、上顎とのバランスを強制的に合わせて治すという、外科的矯正の対象となる診断が多くあるのも事実です。

 

さて、話をアライナー矯正に戻しますが、クラスⅠ、軽度のクラスⅡの顔面骨格であることが術前診断から分かれば、あえて、複雑で違和感の多い従来型のブラケット矯正をやる理由はほとんど無いと言っていいでしょう。

 


アライナー矯正の唯一の欠点を挙げるなら、歯に着けていない限り歯が動いていってくれないので、寝ている時も含めて、食事以外の一日通常22時間が装着推奨時間となります。最低でも17時間です。


ついつい装置を口に入れるのをさぼってしまうと、予定通りに歯が動いて行ってくれなくなります。

最近では複雑な症例の場合、最初はまずブラケット矯正をしてから、ひどい不正咬合をある程度治しておいてから、終盤になった時にブラケットとワイヤーを外して仕上げにアライナーをつけていく、といった方法も取り入れられています。


また、10代の子供たちにとっても、アライナー矯正は非常に有効です。


なぜ10代の子供たちにとってアライナー矯正が有効かというと、この時期の子供は下顎位といって上下の顎の位置関係がまだ成長発育期にあり、上下的にも前後的にも適応能力が非常に高いからです。

ブラケット治療をしていると、学校でからかわれたりする心配があり、装置が外れて緊急で来院するといった手間ができることもあります。


また、部活や進学で忙しい時期でもあるので、なるべく来院間隔は少ないほうが嬉しいものです。


 
大人の歯が生え揃う永久歯列期または混合歯列後期における下顎劣成長を伴うクラスⅡ不正咬合の成長過程にある患者さんなどにはまさにアライナー矯正装置はうってつけの装置と言えるでしょう。

 

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.11.13更新

完全に消えなくてもかなり軽減するケースを沢山経験してきました。

 

当然と言えば当然です。悪い噛み合わせや歯並びは口元の筋肉に緊張感を与え、結果しわを強調させます。お口に合っていない入れ歯や低い噛み合わせは筋肉を収縮させ深いしわを作ります。

 

また犬歯(糸切り歯)の真後ろにある第一小臼歯(4番)を抜歯して矯正治療した方でほうれい線にお悩みの方も実は結構いらっしゃいます

当然です。丁度口角の端付近に存在する第一小臼歯を抜歯してしまうのですからuo

 

第一小臼歯の存在の大切さは何度も何度もこの「院長コラム」の中で協調してきましたが、その機能面のみならず審美面においても大きく影響してきます。

 

上記が原因の場合、ヒアルロン酸を注入したとしても根本的な解決にはならないでしょう。

 

 

【例1】

 

この方は歯並びが悪く、また噛み合わせが右に曲がっているため、ほうれい線が気になって仕方ないと言っていました。

 

法令線

 

大谷

 

そこで矯正治療と噛み合わせの治療を行い歯並びを良くして曲がった噛み合わせを真っ直ぐにしたところ…

 

法令線2

 

大谷2

法令線はほぼ無くなりました!

 

 

【例2】

 

10年以上前に大学病院で犬歯(糸切り歯)の真後ろにある第一小臼歯(4番)を上下左右4本抜歯して、噛み合わせの低い金歯を入れられて以来体調不良や噛み合わせの違和感に悩まされてきた患者さんです。

 

 

しわ

 

ほうれい線のみならず下顎のしわに注目して下さい!

 

大川

 

再矯正と適正な高さのセラミックを入れました。

 

金歯2

 

大川2

 

ほうれい線が浅くなり、何と言っても下顎のしわがかなり改善されたのがお分かりになりますでしょうか?

 

 

以上、ほんの少しの例だけお見せしましたが、噛み合わせ、矯正治療によって享受出来るメリットは沢山なのです!!

 

筋肉は…いや

「噛み合わせ・矯正治療は裏切らない!」

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.11.07更新

虫歯や歯槽膿漏が酷くなってしまい、歯の神経を取る事になることは良くあります。神経を取られた歯のことを失活歯(しっかつし)と呼び、生きている生活歯(せいかつし)と比べた場合、次のような問題があります。

 

1.     生活歯に比べて強度が下がる(木に例えるならば失活歯は枯れ木のようなもの)

2.     失活歯は経年変化で黒ずんでくる

3.     感覚が生活歯より鈍くなっている

 

問題点の1.と2.に対応するために、基本的には失活歯に対しては、その次に行う処置は補強するために土台を作って、その後にクラウンと呼ばれるかぶせ物でカバーして対応します。

つまり、生活歯の治療の場合、悪い所を削り取った後は、そこをコンポジットレジンと言う樹脂で埋めるか、そこの部分の型を採ってかぶせ物をして治療が終了するのに対して、失活歯の場合にはまず土台で補強する作業が先に必要となってきます。

 

また、失活歯の場合には歯質の強度が減少しているために、欠けやすい状態となってきますので、同じくらいの大きさの虫歯でも、余分に削られることがかなり多いのが現状です。

 

ご自身の大切な歯質は出来る限り残したいと考えるあまり、奥歯などの何十キロという噛み合わせの力が大きくかかる場所において一部分のみの(インレータイプと呼ぶ噛むところの場所の内側部分にはめ込むような形の詰め物)処置をしてあったために、処置後少し経過して使っている間に、そこから歯に亀裂が入って、半分に割れて、結局は抜歯となってしまうような危険があります。

 

かぶせ物の種類には色々な素材がありますが、健康保険の場合には基本的に奥歯は全て銀歯で、前歯も銀歯に使うのと同じ金属にプラスチックが張り付けてあるものと最初から決められてしまっています。ですので、どうしても口をあけた時に銀色の金属部分が見えてしまう場合が少なくありません。その他銀歯の弊害については過去の「院長コラム」をご参照ください。

 

歯科の素材は日進月歩で新素材が登場してきているために、生きている歯と全く分からないように失活歯を修復することも可能となってきました。

 

その最先端の素材がジルコニアセラミックであり、審美性と強度両方を兼ね備えた最高の素材となります。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.10.29更新

ここ数回の院長コラムで「銀歯の弊害」について書いたところ、予想以上に反響がありました。

 

「自分の口の中の銀歯を全て取ってほしい」「知らない間に銀歯の中が虫歯だらけになっているなんて知らなかった」…等、皆さん相当驚かれていました。

 

同時に「では、ジルコニアって一体何が良いの?」という質問も多く受けましたので、ここにまとめてみます。

 

ジルコニア

様々なパターンに適応できるジルコニア

 

 

抜群な生体親和性

 

① 金属のように酸化腐食して黒変せず長期的に安定し、アレルギーの心配がない上に口臭の原因とならない

 

② 表面にプラークがつきにくいので他の素材より清潔に保ちやすい

 

③ 歯と同じ色でプラスチックのように黄ばんだり着色しないので永遠に審美的

 

④ 鋳込んで作る金属のかぶせ物より適合精度が優れている

 

⑤ 耐久性がセラミックの15倍の強度なので破折や摩耗がしにくい

 

 

メタルフリーで金属酸化がない

 

そもそもベースに金属を使っていないので、経年劣化でプラークが付きにくく、金属イオンが溶け出して黒変することもありません。

 

金属をベースにセラミックやプラスチックを貼り付けて白く見せても、経年劣化で結局はキワから黒変が始まり、見苦しいものとなってきます。そのために長期安定性の点から見ても、確実に不利であり、いずれやり変えが必要となります。

 

比較

 

上の写真の上顎の真ん中の前歯2本は強化型オールセラミック冠()で、その両脇3本は予算の関係で健康保険のレジン前装冠(金属にプラスチックを貼り付けたもの )を装着してから1年経過後のものです。

 

両脇のレジン前装冠のかぶせ物は素材の劣化で黄ばんできているのと、かぶせ物のキワの部分が金属イオンの影響で黒ずんで見えてきているのが一目瞭然で、審美的とは言えない状態になってしまっています。

 

このように、健康保険のレジン前装冠という金属にプラスチックを貼り付けてあるかぶせ物や、セラミックであっても古い時代のメタルボンド冠という金属焼き付け冠などでは金属イオンの影響でこのブラックマージンという現象が長期的には出てしまう事がよくあります。

 

臼歯部

 

ジルコニアをお勧めします。製法と色付けの手間の違いで大きく分けて2タイプあります。

 

 

前歯部

 

透明感を必要とするのでジルコニアにセラミックをプレスしたコンビネーションタイプか、強化されたオールセラミック(e-max)をお勧めします。現状の歯の色や神経のある歯かそうでないかによって、どれにすれば良いか違ってきます。

 

 

なお、

当医院のジルコニアは全て国家資格を有する日本人の歯科技工士が日本国内で、患者さんひとり一人の顎の動き等を分析して、責任を持って製作していますのでご安心下さい。 

従って、当医院では価格が異常に安い「格安ジルコニア」や、その日のうちに入る「日帰りジルコニア」は扱っていませんのでご了承下さい。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.10.23更新

前回と前々回の院長コラム「虫歯で治す際のかぶせ物の素材の違い」「こんな歯科治療を受けるのはもう止めませんか?」の中で、銀歯についてお話ししました。そして【歯科医師は銀歯を絶対に自分の身内には使わない!】と言いましたが、その理由について整理してお話致します。

 

銀歯

健康保険で入れた銀歯のキワの部分にプラークが溜まってしまった状態

 

 

① 口臭の原因になりやすい

 

 金属イオンの影響でプラークが溜まりやすくなるためにかぶせ物のキワの部分に絶えず汚れが停滞しやすい環境が出来てしまっています。

 また、同じく金属イオンの影響で歯周病の原因菌であるグラム陰性菌優位な環境が出来てしまい、その恰好の住み家となって しまい、歯周病や口臭の大きな原因となるわけです。

 しかもその部分は皆さんが歯磨きする際に一番苦手としている歯と歯茎のキワの部分であることから、更にたちが悪いということになります。namida

 

 

二次う蝕

プラークの下は二次う蝕(虫歯)

 

 

 

② コヒーラ現象で酸化腐食し二次う蝕(虫歯)となる

 

 プラークが停滞すると、そこにはコヒーラ現象で酸化腐食が進み、二う蝕(虫歯)が発生します。

 

 結果的に銀歯をいずれやりかえをしなくてはならない必要が生じて、その際には以前よりもダメになった所が出来ているために、自分の歯を更に削り取られることになります。これの繰り返しが結局歯の寿命を縮めることになるので、出来れば最初から銀歯を使いたくないわけです。

 

酸化黒変してしまった部分は、人体に有害で、金属アレルギーの原因にもなることが知られています。

 

そもそも表面がつるつるで、プラークを寄せつけず、いつまでも清潔で、歯と同じ白くてしかも耐久性のあろ、ジルコニアやセラミックなどのメタルフリー素材で治すのが一番良い理由はそこにあります。笑う

 

 

 

二次う蝕2

銀歯のキワに沿って黒変 二次う蝕(虫歯)

 

 

二次う蝕3

 

何度も言いますが、

歯科最先進国であるドイツ・スイス・オーストリアや歯科先進国であるアメリカやフランスでは、患者さんのお口の中に銀歯や針金の入れ歯を入れることはしませんし、歯科大学でそのような教育をしていません。

 

ドイツでは患者さんのお口の中に無断で銀歯を入れた歯科医師は禁固刑になるくらいです。

 

 

 

 

 

 

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.10.10更新

皆さんの歯は毎日の食事をする際や就寝時や無意識下での歯ぎしりや食い縛りの際に強い力で酷使させられ、汚れや口腔細菌に日々晒されています。そんな中で本当に身体に無理が無く長期的に安定するかぶせ物は何でしょうか?

 

折角治したところからまたダメになってきてやり変える必要が生じてしまうというリスクはどうしたら避けることが出来るのでしょうか??

 

今まで皆さんはこれからずっと使うかぶせ物について、単純に健康保険の銀歯にするか?そうでない自費の高い白い歯にするか?という説明しかされて来なかったのではないでしょうか?

 

と言うのも、そもそもどうやったら長持ちするのか?どうなったら歯がダメになるのか?ということを“教えていない”医療機関が結構多いからなのです。

 


 今まで他医院に通われれてた患者さんによくよく話を聞くと、手際よく虫歯治療をして治してくれることだけに忙しくて、どうやったら治した歯が長持ちするのか?という方法論にまでは全く時間を割かずに、保険と自費の値段の違い位についてしか説明してくれず、単純に高いか安いかという判断だけしかされなかった方が結構多いことに驚きますgan

 

とっとと安上がりにダメになったところだけを早く治して欲しいということだけを求めてこられる方にとっては、うちの診療所は向いていないと言わなければなりません。

 

「どうやったらまた同じところがダメにならないように出来るのか?」 「別のところがダメにならないようにするにはどういったことをすればよいのか?」知って頂きお伝えすることが何より重要なのです!

 

皆さんには、人生の貴重な限られた時間を割いて、折角通院して頂くわけですから、無駄な時間を取られないようにする方法をまず知っていただきたいのです

 

自分の歯がダメになり、知らないうちに別の場所もダメになり治療を必要とする事態を望む方は誰もいないでしょう。他の診療所で、歯磨きをよくしてくださいということを伝えられただけで、具体的にどういった行動をあなたがとればよいのかということまで伝えられてきたでしょうか?

 

長期的に口腔内を安定させ、治療のための無駄な通院時間の節約が出来る具体的な方法は次の2つです。

 

① かぶせ物の素材は健康保険の銀歯などの金属の場合ですと、金属イオンの影響でプラークが付きやすく (➜部)、プラークの溜まった場所から酸化腐食が始まり、やがて黒くなり、2次う蝕で (←部) 何年か後に再治療のリスクがかなり高まるので、金属でない素材でしかも表面にプラークが付きにくいジルコニアセラミックのほうが良いのは当然です。また、酸化腐食すると金属アレルギーの影響が出やすくなり口腔内電位が高まり、身体に悪影響を及ぼします。

 

 

プラーク

 

じるこにあ

 ジルコニアセラミック

 

 

② かぶせ物をどうしても金属にする場合には、せめて予防処置を徹底させ、かつ定期的なクリーニングとメンテナンスにお金をかけるという習慣化が重要だということです。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.09.12更新

質問です!

 

70歳を過ぎた時に皆さんは下の写真のどちらのお口の状態で居たいですか

 

藤門鬼川

 

実は、この写真のお二人とも72歳の同じ歳の方です。

 

真面目にこのコラムを読んでいる皆さんなら当然上の写真の状態で居たいですよね??

 

それでは…

 

皆さん歯科治療を受ける時に今までどのような受け方をされてきましたか

 

もしかしたらこれから書くようなよくありがちな治療を受けてこられませんでしたか??

 

そして当然と思い何も疑問を感じなかったということはありませんか???」 

 

もしこれから書くような治療をされてきていて、それに対して何も疑問を感じていないなら、70歳になった時に上の写真の方のようなお口の中で居られるのはまずは不可能だと断言できます!

それどころか70歳、いやもっと早い50歳とか60歳の段階で下の入れ歯のようなお口の中になってしまわれるかもしれません!!

 

 

【悪循環な歯科治療の例】

 

Nさんは、会社の定期健診で数本虫歯があり歯石が溜まっていると指摘されたので、直ぐに会社の近所の歯科医院に行って診てもらいました。

 

案の定、虫歯と歯周病ということで、歯石除去と虫歯を削って治療してもらい、その部分には健康保険の部分的な銀歯とプラスティックの歯が入れられて、2回で治療は終了しました。

 

数年後にまた… 会社の検診で今度は別の場所が虫歯になったことを指摘されました。 Nさんは再び会社近所の歯科医院に治療に行き、歯石除去をした後に別の銀歯とプラスティックの歯が口の中に増えて、治療は終了しました。その時は前に診てもらった先生は退職していて別の先生に治療してもらいました

 

そんな治療の繰り返しが何年かおきに何回か続いた結果、気がついた頃には、ほとんど奥歯は銀歯とプラスティックだらけの状態となっていました。まるでお口の中が金属の墓場ganみたいです。そしてプラスティックの歯は変色して黄ばんだ状態です。

 

金属の墓場

 

 

 

Nさんにとっては、ほとんどの歯は既に治療されているから、そこはもう虫歯にはならないだろう、もうこれで当分は平気だろう…と思っていたわけです。

 

ところが… 今度は数カ月してから、以前に治した銀歯のキワの部分が黒っぽくなっていてしみるようになったのです。

 

それに加えて、以前より歯ブラシを当てると血が出やすいので、再度会社の近所の歯科医院に行くことにしました。すると、今度は治したはずの銀歯と歯のつなぎ目から虫歯が進んでいて、銀歯の下の方にはかなり大きな虫歯が広がってしまっている、と歯医者さんから説明されたのです。実際に治療用の探針がひっかる状態でした。ちなみに担当してくれたのはまた違う歯医者さんでした

 

Nさんは通院する度に毎回担当してくれる歯医者さんが違っていました。先生が大勢勤務している会社の近くの大きな歯科医院に通っていましたが、たまに治療中の仮の詰め物が取れた時に予約無しで駆け込んだりした時には「本日は担当医が不在のため日を改めてお越しください」と言われて数日我慢しなければならないのが不便でしたが、会社から近くて便利なため特に他の医院に変えようとは思いませんでした。

 

銀歯の中

 

 

 

 

銀歯の中2

 

仕方なく麻酔の注射を受け、一度治した銀歯を削って外した後、黒くなってしまった部分と虫歯で悪くなった所を更に深く取り除かれました。今度は神経まで虫歯が達していたので、神経を取る治療までしました。これですっかりしみなくなって良かった、ということでしたが、今度は最初よりも大きなクラウンと言う歯全部をかぶせてしまう銀歯が入って、治療はいったん終了しました。

 

その後は痛くなることは無く過ごせていたのですが、また何年かして、今度は治した銀歯が自然に取れてきたのです。銀歯が取れる少し前あたりから、歯磨きをするとやはり血が少し出て、そこには物がやけに挟まりやすい…といった症状はありました。

 

しかも何となく口臭も強くなってきた感じがしました。それでも今回は痛くないのできっと簡単に付け直してもらえばすぐに終わるだろう…と気楽に歯医者さんに行ったところ、「虫歯が沢山進んでいるのでこの銀歯はもう使えません」と言われました。


神経を取って銀歯をかぶせた歯でも虫歯は進むのだ、痛くなくても虫歯はどんどん進んでいくのだ、ということをNさんはこの時初めて知ったのです。さらに厄介なことに神経の無い歯は以前のように虫歯が進んでも決して痛くなってこないため、事の重大さに気づくのが遅れて、結果的に相当大きな虫歯になってしまっていたのです。

 

歯は象牙質とエナメル質という硬い組織で出来ていますが、虫歯になると、おが屑(くず)のように柔らかくなってしまい、虫歯菌で感染された歯質の部分はそのままにしておくとどんどん進行して柔らかくなっていくのです。

結果的に虫歯にやられてしまった悪い所を全て削り取られると、ほとんど自分の歯が残っていないすり鉢状の切り株の状態となり、歯の本体自体どころか、根っこの部分はほとんどない薄い状態となってしまったのです。こうなると、土台を立てて大きな歯を支えるだけのものは無理です。


「もうやり直しはできないので保存不可能ですね、抜歯です。」と言われ抜歯しか選択出来ない状態unでした。

 

抜歯

 

 

 

Nさんは今まで虫歯になったら、いつも真面目に歯科を受診して、その都度しっかりと治しているつもりでした。それなのに、何年かごとにダメになっていくのは仕方がないものなのかな?、、、と思いながらも、何故そうなるのだろうか?と少し疑問を持ち始めていました…

 

【これまでのお話の問題点とは?】


皆さんはこのストーリーをお読み頂き、Nさんのこれまでのどこに問題があると思われたでしょうか?

 

また、もしかしたら皆さん自身も経験されてきませんでしたか


虫歯が出来たからと言ってNさんはそれを放置していたわけではありませんし、診療を真面目に受け、言われたままに治療され、その後終了となっています。Nさんに責任は何一つ無いように思えますよね?


 Nさんは当医院に実際にいらしている方で、基本的にとても真面目な方です。こういったNさんのような患者さんは当医院以外でもとても多く、我々の毎日の仕事は、ほぼそうしたことの繰り返しをしているといった状況ではないでしょうか?このような方があまりに多くいらっしゃるので、今後はこういった方々がどうすれば再治療のない長期的に安定した方向へ持って行けるか?といった事をお伝えしたく今回こうしてここに紹介させて頂いているわけです。

 

多くの真面目な患者さんが、例えそれが自分の為とはいえ、治療のために何度も足を運んでくださっているにもかかわらず、何故一定期間後に再度同じような治療を再び受け続けなくてはならないのでしょうか?

 

実は、Nさんの治療のストーリーにはつの大きな問題点があったのです。

 

これからお伝えするそのつの問題点を他人事と考えず、是非今後ご自分がどのような行動をとればよいのかということの参考にして頂きたいのです。そうすることにより、一般的によくありがちなNさんのような結末にはならないとお約束出来ます。

 

 

問題点1

初めての治療の時に、虫歯がどうして起きたのか?という理由と、今後そうならないための対策法について教えてもらっただけで、今なってしまっている虫歯の所だけを治してしまえばそれでもう治療は終了してしまってその後は何もしなかった点というにあります。

 

虫歯や歯周病になった理由を聞いたとしても、しっかりと毎日の生活の中でどうすればそうならないのか?という具体的な方法を実行に移していなかったという事が決定的に問題のあった点となります。

 

 虫歯は虫歯菌で起こる細菌感染症です。歯槽膿漏は歯周病菌によって引き起こされる細菌感染症です。」

 

Nさんは口の中にこの悪玉細菌に感染している状態で口の中の組織の抵抗力が弱くなり、虫歯や歯周病が発症してしまったのです。細菌の棲家となっているプラーク(歯垢)は歯磨きだけでは60%しか取り切れていないので、虫歯や歯周病を進行させないためには歯科医院で定期的なクリーニングを受けて頂くことがとても大切です。

 


基本的に細菌の量をコントロールすべく、しっかりとした口腔ケアをすれば防げます。また、だらだら食いなどの乱れた食生活があると簡単に虫歯になってしまいます。歯並びが悪くて磨き方が上手くないといった人など自分で虫歯リスクが他の人よりも高いと思う場合には、何でもなくても定期的な口腔ケアクリーニングなどの予防処置で歯科を受診することで、虫歯の予防や歯周病の予防にもなります。

予防メンテナンスクリーニングは、健康保険では出来ないのですが、そうした知識を知らない方にとっては、痛くもないのにあえてお金をかけて自費でクリーニングする意義がお分かり頂けていないという残念な状況が日本にはまだあるようです。そもそも今までの歯科診療所ではそういったアナウンスをしているところはほとんどなかったと思います。歯科医院は悪くなったら治す場所ではありますが、悪くならないために行う予防処置を行うところでもあるので、そのような考え方にマインドを変えていただけるとNさんのようにはならないのです。

 

問題点2

初めて治す場所に、健康保険治療で使われる銀歯やプラスティック以外に、プラークを寄せつけない安定した生体親和性の高い別の素材を選択する余地は無かったのか?という点が挙げられます。

 

健康保険では、大臼歯の虫歯治療の場合、虫歯が大きくなると基本的には金属の銀歯しか認められていません。(小さな部分はコンポジットレジンという白いプラスチックの詰め物で治されます。)

 


銀歯は実は金属イオンの影響で、口腔内のプラークを引き寄せやす(下の写真 ↑ 、特に隣り合った歯とのそのつなぎ目は慢性的に汚れやすい状態になります。そのまま磨き残しが歯と歯の間にある銀歯の部分から、酸化腐食して黒くなり、2次う蝕と言って虫歯が再度そこから出来る事がとても多い素材(下の写真 ↓ なのです。

 

ginnba

 

コンポジットレジンは小さい範囲の虫歯であれば、麻酔も不要な場合が多く、当初は歯と同じそっくりな色で出来るので、患者さんに大変喜ばれるのですが、数か月経過すると、プラスティックの性質上表面が粗造となるため汚れが着色し、噛み合わせの面に使った場合擦り減って噛み合わせのバランスが狂ってしまうのです。当然、歯とプラスティックの隙間も大きくなり2次う蝕となりやすいのです。

 

実は毎日の私どもの治療の半分以上は残念ながらこうした“2次う蝕”になってししまった方の治療の時間に割かれているという実態があります。

 


それでは、もしご自分の口腔内の状態が人よりも常に清潔に保てている自信がないのであれば、最初からそうしたリスクにさらされにくい素材、例えばセラミックやジルコニアなどの歯と同じ色の素材を、少々高くても選ぶべきではなかったのではないでしょうか?

また、保険が利かないから、高いからという理由で、最初から情報を与えられていなかった可能性もあります。基本的に健康保険の素材は、学力で言うところの義務教育レベルです。


穴が開いた場所を埋めてとりあえず噛めるようにするという、最低限度のところまでしかカバーされていないのが健康保険レベルのものなのです。義務教育レベルの上には高校や大学があるように、歯科で治す素材も、優れた素材が健康保険の銀歯以外にもたくさんあるので、それを希望される方はそちらに進むわけです。

 


歯科治療も、そのことの本質を理解されて、既に昔の治療で入れてしまった銀歯を後日外されて生体親和性があり、金属アレルギーの心配のないセラミックやジルコニアといったプラークのつきにくい白い素材に置き換えていかれる方が最近特に増えてきました

 

ジルコニア

 

ちなみに銀歯は歯科医師ならば絶対に自分や身内には使いません!

 

歯科最先進国であるドイツ・スイス・オーストリアや歯科先進国であるアメリカやフランスでは、患者さんのお口の中に銀歯や針金の入れ歯を入れることはしませんし、歯科大学でそのような教育をしていません。

 

ドイツでは患者さんのお口の中に無断で銀歯を入れた歯科医師は禁固刑になるくらいです。

 

問題点3

 

Nさんは通院するたびに毎回担当医が違うということでしたが、ここで誰かがNさんのお口の中の状態を見て、上記した問題点1と2をしっかり説明して、Nさんに今後どうするか?を選択してもらうべきだったのではないでしょうか?

 

そこはやはり同じ担当医ならばNさんの治療ストーリーを把握しているのでどこかでこの悪いスパイラルから戻してくれたのでは?と思いませんか?

 

 

いかがでしたか?

 

これまでのような真面目で治療主体型の患者さんはダメで、先を見据えた戦略型の患者さんでなくてはならない理由がお分かりいただけたでしょうか?

 

病気になってから初めて病院で提示されるままの診療を黙って受け入れてこられた従来型ではダメで、自分からどうすれば今後うまく維持していけるのかを考えながら診療所を使い倒すような患者さんこそ本当に長期的に安定した状態を維持していけるということなのです。

 

人の寿命が延びた結果、健康寿命をいかにして長くするか?、、、といった議論がよくされています。実は、口腔内を入れ歯ではなくしっかりとしたご自分の歯で老後過ごされている方のQOLは、そうでない方に比べて計り知れないものがあります。

 

老後は食事や人との旅行が唯一の楽しみでしょう。そんな時でも、いちいち硬いから食べられないなどと言って食べられるものを気にしながら食べるのはとても残念であるし、またそういった気兼ねがあると人と一緒に外へ出なくなってしまい、どんどん老けこんでいくでしょう。

 

そもそも歯を失わないための口腔ケアの習慣化、そして予防としての定期的なクリーニング、更には治すのならなるべく2次う蝕になりにくい良質な素材で治すという基本的な考え方は、結局老後になっても歯を失わずに過ごせるための一番最初の登竜門であることがご理解できた方からそれを実行に移されていかれているようです。

歯をよく磨きましょう…そんなことは聞き飽きました。


問題はどうしたら口腔内の細菌量を減らすことが出来る方法なのかを考え、そして治すのなら最初からやり替えのリスクの少しでも少ない良質な素材で、ということになるわけです。

 

私が平成14年に開業してから既に17年以上経過しています。その後、診療室の登録患者数は現在までに2千人を超えました。

 

そしてそこから分かった事実は、Nさんのような全て健康保険任せの治療習慣から脱却されていかれた方の多くが、結局は安定した状態をその後も享受し続けられているという事なのです。

 


私どもは長年の経験と実績からどうすれば長期的に安定した状態で口腔内を保つことが出来るかという答えを持っています。

 

極端な話、お金があればインプラント治療を受けることが出来るので入れ歯にはならないでしょう。セラミックで白くて綺麗な歯を入れることも出来ます。しかし親から授かった天然の白い歯や自分の根っこがある歯は二度とお金で買うことは出来ません。

 


 かなり条件の悪い状況からでも私どもの提案を信じて実行された結果、大勢の方が毎日の安定した口腔内状態を現在も続けることが出来ています。

 

70代になってもご自分の健康な歯で口元が若々しければ老人には見えません。そんな口元に対して最大限の注意を払っていただける方に対して、私どもの診療所では様々な対処方法をご提案させて頂いております。

 

このお話に加え、更に銀歯とジルコニアについて詳しく記した冊子を用意してありますので、来院時に是非ご覧下さい。

 

冊子冊子2

 

 

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.09.11更新

健康保険レベルの治療は、 例えると車の運転ですと教習所レベルで、教育の世界でいうと義務教育レベルだからこそ知っておいて頂きたいかぶせ物の素材と実態についてです。
 

むし歯が大きくなってしまった場合には、そこの部分を削り取った後にかぶせ物をして歯の形を補うようにして治療をします。

 

健康保険の治療では前歯のかぶせ物には硬質レジン前装冠というかぶせ物が使われます。これは金銀パラジウム合金という金属をベースにして、硬質レジンというプラスチック樹脂を貼り付けて表面を歯のように白く見せて補います。金属をベースにしているために下地素材の強度はありますが、表面のプラスチックが経年変化で黄ばんできたりこすれて剥がれてきたり、色のついた食べ物や飲み物により着色しやすくなるといった欠点があります

 

これに対してセラミックを素材とした自費治療であればそういったことは起きません耐久性があり経年変化に強く最大の利点として長期的に安定した状態を保ちやすいですまた審美的にも歯独特の透明感が出せるために自然になります

 

 

セラミック

 

この写真では上の前歯2本はジルコニア(強化オールセラミック)を入れてありますが、予算の都合で上の両脇2本はレジン前装冠というプラスチックを貼り付けてある健康保険で出来る歯が入れられた1年経過後の写真です。

 

自分の本当の歯である下の前歯との色の違いがお分かり頂けるでしょうか?

 

上の両側の側切歯の方は黄ばんできています。入れた当初はそれほどの違いが目立たなかったのです。ダメになってしまったわけではないのですが、経年変化で見栄えが悪くなっているのがお分かり頂けるでしょうか?

 

① かぶせ物の経年劣化が少なく、長期的な安定性が健康保険の素材より優れている。


② 金属イオンによる酸化がないために、歯茎の境目が黒くならないで審美的である。


③ もし将来やり替えが必要になった場合に酸化して黒くなってしまった部分を削り取る必要がないため、歯としての寿命を縮めることがない。    

  

以上が前歯のかぶせ物で自費治療の素材をお勧めする3つの大きな理由です。

 

 

この写真でわかるように健康保険の治療ではかぶせ物の下地に酸化したときに黒くなってしまう銀合金の金属が使われるので、経年変化で歯茎の境目に銀イオンが黒く溶けだしてきて、審美的とは言えない状態になってしまうのです。

 

それに対して自費でかぶせるジルコニア(強化オールセラミック)冠の場合には金属を一切使わないためにかぶせた後の経年変化に対しても歯茎が黒ずんでくるといった心配はありません。そのために長期的に審美的な状態が維持出来ます

 

確かに金額はかかりますが、やり替えが少ない方がその度に削りこまれる自分の歯の本体の部分が少なくならずに結果的には大切な歯の寿命を延ばすことになります。またやり変えが必要になった際に何回も通う通院時間に奪われる大切な時間まで考えると結果的には安く済むと言えるのではないでしょうか?

投稿者: アクアデンタルクリニック

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