院長コラム

sp_btn01.png
メールでのお問い合わせ

2018.09.12更新

質問です!

 

70歳を過ぎた時に皆さんは下の写真のどちらのお口の状態で居たいですか

 

藤門鬼川

 

実は、この写真のお二人とも72歳の同じ歳の方です。

 

真面目にこのコラムを読んでいる皆さんなら当然上の写真の状態で居たいですよね??

 

それでは…

 

皆さん歯科治療を受ける時に今までどのような受け方をされてきましたか

 

もしかしたらこれから書くようなよくありがちな治療を受けてこられませんでしたか??

 

そして当然と思い何も疑問を感じなかったということはありませんか???」 

 

もしこれから書くような治療をされてきていて、それに対して何も疑問を感じていないなら、70歳になった時に上の写真の方のようなお口の中で居られるのはまずは不可能だと断言できます!

それどころか70歳、いやもっと早い50歳とか60歳の段階で下の入れ歯のようなお口の中になってしまわれるかもしれません!!

 

 

【悪循環な歯科治療の例】

 

Nさんは、会社の定期健診で数本虫歯があり歯石が溜まっていると指摘されたので、直ぐに会社の近所の歯科医院に行って診てもらいました。

 

案の定、虫歯と歯周病ということで、歯石除去と虫歯を削って治療してもらい、その部分には健康保険の部分的な銀歯とプラスティックの歯が入れられて、2回で治療は終了しました。

 

数年後にまた… 会社の検診で今度は別の場所が虫歯になったことを指摘されました。 Nさんは再び会社近所の歯科医院に治療に行き、歯石除去をした後に別の銀歯とプラスティックの歯が口の中に増えて、治療は終了しました。その時は前に診てもらった先生は退職していて別の先生に治療してもらいました

 

そんな治療の繰り返しが何年かおきに何回か続いた結果、気がついた頃には、ほとんど奥歯は銀歯とプラスティックだらけの状態となっていました。まるでお口の中が金属の墓場ganみたいです。そしてプラスティックの歯は変色して黄ばんだ状態です。

 

金属の墓場

 

 

 

Nさんにとっては、ほとんどの歯は既に治療されているから、そこはもう虫歯にはならないだろう、もうこれで当分は平気だろう…と思っていたわけです。

 

ところが… 今度は数カ月してから、以前に治した銀歯のキワの部分が黒っぽくなっていてしみるようになったのです。

 

それに加えて、以前より歯ブラシを当てると血が出やすいので、再度会社の近所の歯科医院に行くことにしました。すると、今度は治したはずの銀歯と歯のつなぎ目から虫歯が進んでいて、銀歯の下の方にはかなり大きな虫歯が広がってしまっている、と歯医者さんから説明されたのです。実際に治療用の探針がひっかる状態でした。ちなみに担当してくれたのはまた違う歯医者さんでした

 

Nさんは通院する度に毎回担当してくれる歯医者さんが違っていました。先生が大勢勤務している会社の近くの大きな歯科医院に通っていましたが、たまに治療中の仮の詰め物が取れた時に予約無しで駆け込んだりした時には「本日は担当医が不在のため日を改めてお越しください」と言われて数日我慢しなければならないのが不便でしたが、会社から近くて便利なため特に他の医院に変えようとは思いませんでした。

 

銀歯の中

 

 

 

 

銀歯の中2

 

仕方なく麻酔の注射を受け、一度治した銀歯を削って外した後、黒くなってしまった部分と虫歯で悪くなった所を更に深く取り除かれました。今度は神経まで虫歯が達していたので、神経を取る治療までしました。これですっかりしみなくなって良かった、ということでしたが、今度は最初よりも大きなクラウンと言う歯全部をかぶせてしまう銀歯が入って、治療はいったん終了しました。

 

その後は痛くなることは無く過ごせていたのですが、また何年かして、今度は治した銀歯が自然に取れてきたのです。銀歯が取れる少し前あたりから、歯磨きをするとやはり血が少し出て、そこには物がやけに挟まりやすい…といった症状はありました。

 

しかも何となく口臭も強くなってきた感じがしました。それでも今回は痛くないのできっと簡単に付け直してもらえばすぐに終わるだろう…と気楽に歯医者さんに行ったところ、「虫歯が沢山進んでいるのでこの銀歯はもう使えません」と言われました。


神経を取って銀歯をかぶせた歯でも虫歯は進むのだ、痛くなくても虫歯はどんどん進んでいくのだ、ということをNさんはこの時初めて知ったのです。さらに厄介なことに神経の無い歯は以前のように虫歯が進んでも決して痛くなってこないため、事の重大さに気づくのが遅れて、結果的に相当大きな虫歯になってしまっていたのです。

 

歯は象牙質とエナメル質という硬い組織で出来ていますが、虫歯になると、おが屑(くず)のように柔らかくなってしまい、虫歯菌で感染された歯質の部分はそのままにしておくとどんどん進行して柔らかくなっていくのです。

結果的に虫歯にやられてしまった悪い所を全て削り取られると、ほとんど自分の歯が残っていないすり鉢状の切り株の状態となり、歯の本体自体どころか、根っこの部分はほとんどない薄い状態となってしまったのです。こうなると、土台を立てて大きな歯を支えるだけのものは無理です。


「もうやり直しはできないので保存不可能ですね、抜歯です。」と言われ抜歯しか選択出来ない状態unでした。

 

抜歯

 

 

 

Nさんは今まで虫歯になったら、いつも真面目に歯科を受診して、その都度しっかりと治しているつもりでした。それなのに、何年かごとにダメになっていくのは仕方がないものなのかな?、、、と思いながらも、何故そうなるのだろうか?と少し疑問を持ち始めていました…

 

【これまでのお話の問題点とは?】


皆さんはこのストーリーをお読み頂き、Nさんのこれまでのどこに問題があると思われたでしょうか?

 

また、もしかしたら皆さん自身も経験されてきませんでしたか


虫歯が出来たからと言ってNさんはそれを放置していたわけではありませんし、診療を真面目に受け、言われたままに治療され、その後終了となっています。Nさんに責任は何一つ無いように思えますよね?


 Nさんは当医院に実際にいらしている方で、基本的にとても真面目な方です。こういったNさんのような患者さんは当医院以外でもとても多く、我々の毎日の仕事は、ほぼそうしたことの繰り返しをしているといった状況ではないでしょうか?このような方があまりに多くいらっしゃるので、今後はこういった方々がどうすれば再治療のない長期的に安定した方向へ持って行けるか?といった事をお伝えしたく今回こうしてここに紹介させて頂いているわけです。

 

多くの真面目な患者さんが、例えそれが自分の為とはいえ、治療のために何度も足を運んでくださっているにもかかわらず、何故一定期間後に再度同じような治療を再び受け続けなくてはならないのでしょうか?

 

実は、Nさんの治療のストーリーにはつの大きな問題点があったのです。

 

これからお伝えするそのつの問題点を他人事と考えず、是非今後ご自分がどのような行動をとればよいのかということの参考にして頂きたいのです。そうすることにより、一般的によくありがちなNさんのような結末にはならないとお約束出来ます。

 

 

問題点1

初めての治療の時に、虫歯がどうして起きたのか?という理由と、今後そうならないための対策法について教えてもらっただけで、今なってしまっている虫歯の所だけを治してしまえばそれでもう治療は終了してしまってその後は何もしなかった点というにあります。

 

虫歯や歯周病になった理由を聞いたとしても、しっかりと毎日の生活の中でどうすればそうならないのか?という具体的な方法を実行に移していなかったという事が決定的に問題のあった点となります。

 

 虫歯は虫歯菌で起こる細菌感染症です。歯槽膿漏は歯周病菌によって引き起こされる細菌感染症です。」

 

Nさんは口の中にこの悪玉細菌に感染している状態で口の中の組織の抵抗力が弱くなり、虫歯や歯周病が発症してしまったのです。細菌の棲家となっているプラーク(歯垢)は歯磨きだけでは60%しか取り切れていないので、虫歯や歯周病を進行させないためには歯科医院で定期的なクリーニングを受けて頂くことがとても大切です。

 


基本的に細菌の量をコントロールすべく、しっかりとした口腔ケアをすれば防げます。また、だらだら食いなどの乱れた食生活があると簡単に虫歯になってしまいます。歯並びが悪くて磨き方が上手くないといった人など自分で虫歯リスクが他の人よりも高いと思う場合には、何でもなくても定期的な口腔ケアクリーニングなどの予防処置で歯科を受診することで、虫歯の予防や歯周病の予防にもなります。

予防メンテナンスクリーニングは、健康保険では出来ないのですが、そうした知識を知らない方にとっては、痛くもないのにあえてお金をかけて自費でクリーニングする意義がお分かり頂けていないという残念な状況が日本にはまだあるようです。そもそも今までの歯科診療所ではそういったアナウンスをしているところはほとんどなかったと思います。歯科医院は悪くなったら治す場所ではありますが、悪くならないために行う予防処置を行うところでもあるので、そのような考え方にマインドを変えていただけるとNさんのようにはならないのです。

 

問題点2

初めて治す場所に、健康保険治療で使われる銀歯やプラスティック以外に、プラークを寄せつけない安定した生体親和性の高い別の素材を選択する余地は無かったのか?という点が挙げられます。

 

健康保険では、大臼歯の虫歯治療の場合、虫歯が大きくなると基本的には金属の銀歯しか認められていません。(小さな部分はコンポジットレジンという白いプラスチックの詰め物で治されます。)

 


銀歯は実は金属イオンの影響で、口腔内のプラークを引き寄せやすく、特に隣り合った歯とのそのつなぎ目は慢性的に汚れやすい状態になります。そのまま磨き残しが歯と歯の間にある銀歯の部分から、酸化腐食して黒くなり、2次う蝕と言って虫歯が再度そこから出来る事がとても多い素材なのです。

 

コンポジットレジンは小さい範囲の虫歯であれば、麻酔も不要な場合が多く、当初は歯と同じそっくりな色で出来るので、患者さんに大変喜ばれるのですが、数か月経過すると、プラスティックの性質上表面が粗造となるため汚れが着色し、噛み合わせの面に使った場合擦り減って噛み合わせのバランスが狂ってしまうのです。当然、歯とプラスティックの隙間も大きくなり2次う蝕となりやすいのです。

 

実は毎日の私どもの治療の半分以上は残念ながらこうした“2次う蝕”になってししまった方の治療の時間に割かれているという実態があります。

 


それでは、もしご自分の口腔内の状態が人よりも常に清潔に保てている自信がないのであれば、最初からそうしたリスクにさらされにくい素材、例えばセラミックやジルコニアなどの歯と同じ色の素材を、少々高くても選ぶべきではなかったのではないでしょうか?

また、保険が利かないから、高いからという理由で、最初から情報を与えられていなかった可能性もあります。基本的に健康保険の素材は、学力で言うところの義務教育レベルです。


穴が開いた場所を埋めてとりあえず噛めるようにするという、最低限度のところまでしかカバーされていないのが健康保険レベルのものなのです。義務教育レベルの上には高校や大学があるように、歯科で治す素材も、優れた素材が健康保険の銀歯以外にもたくさんあるので、それを希望される方はそちらに進むわけです。

 


歯科治療も、そのことの本質を理解されて、既に昔の治療で入れてしまった銀歯を後日外されて生体親和性があり、金属アレルギーの心配のないセラミックやジルコニアといったプラークのつきにくい白い素材に置き換えていかれる方が最近特に増えてきました

 

ジルコニア

 

ちなみに銀歯は歯科医師ならば絶対に自分や身内には使いません!

 

歯科最先進国であるドイツ・スイス・オーストリアや歯科先進国であるアメリカやフランスでは、患者さんのお口の中に銀歯や針金の入れ歯を入れることはしませんし、歯科大学でそのような教育をしていません。

 

ドイツでは患者さんのお口の中に無断で銀歯を入れた歯科医師は禁固刑になるくらいです。

 

問題点3

 

Nさんは通院するたびに毎回担当医が違うということでしたが、ここで誰かがNさんのお口の中の状態を見て、上記した問題点1と2をしっかり説明して、Nさんに今後どうするか?を選択してもらうべきだったのではないでしょうか?

 

そこはやはり同じ担当医ならばNさんの治療ストーリーを把握しているのでどこかでこの悪いスパイラルから戻してくれたのでは?と思いませんか?

 

 

いかがでしたか?

 

これまでのような真面目で治療主体型の患者さんはダメで、先を見据えた戦略型の患者さんでなくてはならない理由がお分かりいただけたでしょうか?

 

病気になってから初めて病院で提示されるままの診療を黙って受け入れてこられた従来型ではダメで、自分からどうすれば今後うまく維持していけるのかを考えながら診療所を使い倒すような患者さんこそ本当に長期的に安定した状態を維持していけるということなのです。

 

人の寿命が延びた結果、健康寿命をいかにして長くするか?、、、といった議論がよくされています。実は、口腔内を入れ歯ではなくしっかりとしたご自分の歯で老後過ごされている方のQOLは、そうでない方に比べて計り知れないものがあります。

 

老後は食事や人との旅行が唯一の楽しみでしょう。そんな時でも、いちいち硬いから食べられないなどと言って食べられるものを気にしながら食べるのはとても残念であるし、またそういった気兼ねがあると人と一緒に外へ出なくなってしまい、どんどん老けこんでいくでしょう。

 

そもそも歯を失わないための口腔ケアの習慣化、そして予防としての定期的なクリーニング、更には治すのならなるべく2次う蝕になりにくい良質な素材で治すという基本的な考え方は、結局老後になっても歯を失わずに過ごせるための一番最初の登竜門であることがご理解できた方からそれを実行に移されていかれているようです。

歯をよく磨きましょう…そんなことは聞き飽きました。


問題はどうしたら口腔内の細菌量を減らすことが出来る方法なのかを考え、そして治すのなら最初からやり替えのリスクの少しでも少ない良質な素材で、ということになるわけです。

 

私が平成14年に開業してから既に17年以上経過しています。その後、診療室の登録患者数は現在までに2千人を超えました。

 

そしてそこから分かった事実は、Nさんのような全て健康保険任せの治療習慣から脱却されていかれた方の多くが、結局は安定した状態をその後も享受し続けられているという事なのです。

 


私どもは長年の経験と実績からどうすれば長期的に安定した状態で口腔内を保つことが出来るかという答えを持っています。

 

極端な話、お金があればインプラント治療を受けることが出来るので入れ歯にはならないでしょう。セラミックで白くて綺麗な歯を入れることも出来ます。しかし親から授かった天然の白い歯や自分の根っこがある歯は二度とお金で買うことは出来ません。

 


 かなり条件の悪い状況からでも私どもの提案を信じて実行された結果、大勢の方が毎日の安定した口腔内状態を現在も続けることが出来ています。

 

70代になってもご自分の健康な歯で口元が若々しければ老人には見えません。そんな口元に対して最大限の注意を払っていただける方に対して、私どもの診療所では様々な対処方法をご提案させて頂いております。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.09.11更新

健康保険レベルの治療は、 例えると車の運転ですと教習所レベルで、教育の世界でいうと義務教育レベルだからこそ知っておいて頂きたいかぶせ物の素材と実態についてです。
 

むし歯が大きくなってしまった場合には、そこの部分を削り取った後にかぶせ物をして歯の形を補うようにして治療をします。

 

健康保険の治療では前歯のかぶせ物には硬質レジン前装冠というかぶせ物が使われます。これは金銀パラジウム合金という金属をベースにして、硬質レジンというプラスチック樹脂を貼り付けて表面を歯のように白く見せて補います。金属をベースにしているために下地素材の強度はありますが、表面のプラスチックが経年変化で黄ばんできたりこすれて剥がれてきたり、色のついた食べ物や飲み物により着色しやすくなるといった欠点があります

 

これに対してセラミックを素材とした自費治療であればそういったことは起きません耐久性があり経年変化に強く最大の利点として長期的に安定した状態を保ちやすいですまた審美的にも歯独特の透明感が出せるために自然になります

 

 

セラミック

 

この写真では上の前歯2本はジルコニア(強化オールセラミック)を入れてありますが、予算の都合で上の両脇2本はレジン前装冠というプラスチックを貼り付けてある健康保険で出来る歯が入れられた1年経過後の写真です。

 

自分の本当の歯である下の前歯との色の違いがお分かり頂けるでしょうか?

 

上の両側の側切歯の方は黄ばんできています。入れた当初はそれほどの違いが目立たなかったのです。ダメになってしまったわけではないのですが、経年変化で見栄えが悪くなっているのがお分かり頂けるでしょうか?

 

① かぶせ物の経年劣化が少なく、長期的な安定性が健康保険の素材より優れている。


② 金属イオンによる酸化がないために、歯茎の境目が黒くならないで審美的である。


③ もし将来やり替えが必要になった場合に酸化して黒くなってしまった部分を削り取る必要がないため、歯としての寿命を縮めることがない。    

  

以上が前歯のかぶせ物で自費治療の素材をお勧めする3つの大きな理由です。

 

 

この写真でわかるように健康保険の治療ではかぶせ物の下地に酸化したときに黒くなってしまう銀合金の金属が使われるので、経年変化で歯茎の境目に銀イオンが黒く溶けだしてきて、審美的とは言えない状態になってしまうのです。

 

それに対して自費でかぶせるジルコニア(強化オールセラミック)冠の場合には金属を一切使わないためにかぶせた後の経年変化に対しても歯茎が黒ずんでくるといった心配はありません。そのために長期的に審美的な状態が維持出来ます

 

確かに金額はかかりますが、やり替えが少ない方がその度に削りこまれる自分の歯の本体の部分が少なくならずに結果的には大切な歯の寿命を延ばすことになります。またやり変えが必要になった際に何回も通う通院時間に奪われる大切な時間まで考えると結果的には安く済むと言えるのではないでしょうか?

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.09.01更新

皆さんご存知の通り、当医院では開業以来一貫して「噛み合わせ」を重視した診療を行っています。

 

噛み合わせが悪い人は顎関節症になりやすいと言われますが、必ずしも噛み合わせが全てではないことも最近分かってきています。噛み合わせが問題なくても、日中の過度の食いしばりや舌の押し付けなどの習癖、あるいは頬杖や足組みなど態癖と呼ばれる事なども顎関節症と間接的にリンクしている事も分かってきたからです。

 

前歯と奥歯

顎の動きの中での前歯と奥歯 

 

 

しかし以下の3つの症状で、どれか一つでも当てはまる方は、もしかしたら前歯と奥歯の連携がうまく取れていない可能性があります。我々の業界用語でいうところの「干渉がある噛み合わせ」ということになります。

 

1.     朝起きた時に、顎が疲れた感じがする。あるいはどこか特定の歯が浮いた感じがする。

2.     食事の後に顎が疲れやすかったり痛くなることがある。

3.     起きた姿勢でどこにも力を入れないで上下そっと閉じたときに最初に前歯が当たり過ぎる。

 

 

人は物を噛んで食事をする際、最初に下の顎をほんの少し前に出してガブリときて、その後奥歯でモグモグとした後に、ゴクリと飲み込む…この繰り返しです。

 

食べる時には下の顎を少しだけ無意識に前に出して(約1-1.5㎜位)噛み付きますのでこの時に初めて前歯が当たり始めます。また、当たっていないと噛み切れないのです。しかし筋肉位と言って、無意識にすっと噛んだ時に、既に前歯が先に当たってしまっている噛み合わせでは前歯の当たり過ぎなのです。この前後の遊びの部分を、下顎安静位と呼んでいます。

 

起きた状態で上下の歯を噛み合わせた状態で下顎をほんの少しだけ前にスライドさせた時に初めて前歯の裏側が当たり始めるのが正しい噛み合わせです。

 

一方、側方に動かした時、例えば顎を上下歯を合わせた状態で右にずるずると動かした時には最初に犬歯が当たっていなくてはなりません。これは以前のブログで「犬歯の重要性」の回でもお話ししています。

 

つまり前歯と奥歯の連携と役割がそれぞれにあるのです。

 

顎を中心としたこの咀嚼サイクルはピストン運動のような結構力強い反復運動です。咀嚼サイクルの中では、前歯と犬歯は噛み切ったりする以外の時にはいちいち接触させて食べてはいません。そこの位置に犬歯がある、前歯があるという事を既に無意識に脳が理解しているために、早い咀嚼運動の中でも邪魔にならずに前歯と犬歯が存在できており、なおかつ、その存在自体が咀嚼サイクルを制御しているということになるのです。

 

前歯と奥歯2

 

 前歯の役割、奥歯の役割が顎関節と影響

 

 

細かい咀嚼サイクルの中に、うまく前歯と奥歯の連携が取れた位置にご自分の歯が並んでいてくれないと、その歯は噛むたびに他の歯より必ず疲労し始めます。つまり「調和」でなく干渉しているのです。

 

噛むたびに、食いしばるたびに、少しばかりの干渉が持続的に続くと、その歯が疲労してぐらぐらになったり、細かいキズができてそこから虫歯や歯周病になったり、 場合によっては、顎の方が痛くなったりもするわけです。

 

歯列矯正というと、よく出っ歯だから治したい、受け口を治したいとか、乱杭歯を治したい、とかといった見た目的なところに目が行きがちですが、 実は基本的には前歯と奥歯の連携を整えて、その人に合わせた咀嚼サイクルの中に、干渉の起きない歯を並べる作業のことなのです。

 

前歯と奥歯3

 個々の人の顎の解剖学的形態は歯の角度とリンクしている  2009年 武井、佐藤らの研究による
 臼歯に向けて歯の咬合面角度がフラットになっていくことから順次誘導咬合と呼ばれている

 

 

また虫歯や歯周病で特定の歯がダメになってしまった場合、基本的にはその痛い歯やダメになった歯を治療するのは当然でしょうが、本当は全体のそういった前歯と奥歯の連携を再確認して、干渉が無いかという所まで噛み合わせを考えて総合的に治療することがとても重要ではあります。

 


そうした治療計画の場合、結局はまず矯正治療が必要となるケースが沢山あるのも事実です。現実的には治療費用や期間などの壁で皆さんが矯正治療をお受けになれる訳ではないところも課題とも言えます。補綴的矯正と言って、歯を削り倒してかぶせ物で形を整えていく方法もありますが、基本的には歯そのものにかなりの侵襲を加えることになるのであまりお勧めできる方法ではないです。

 

機能的なモノは美しい…とよく工業デザインの世界では言われてきましたが、人の噛み合わせについてもそれは全く同じと言えましょう。

 

当医院で行っている歯列矯正や大掛かりな義歯を製作する際、予め【顎機能精密検査】がまず必要となるのはそのためです。

 

顎機能精密検査によって、その方の顎の解剖学的な上下の関係と角度、更には動かした時の機能的な運動状態、そして干渉の有無等を多角的に判断してその方の咀嚼サイクルには本来どのように歯が並んでいると安定して機能していけるのか、といったことが分かります。

 

医科の分野で大きなオペをする際は、必ずと言っていいほど色々な検査をして、初めて方針を立てて手術をするのに、何故歯科の分野ではかぶせ物や最終義歯の種類の説明ばかりに目が向いてしまうのか?また見た目の部分だけを整えようとする傾向があるのか?残念ながらそうした噛み合わせによる干渉の原因などから話をしていては、本質的に治すという事が、とても長い作業となってしまい、治療費用や期間から患者さんの側で無理だと諦められてしまうからだと思います。

 

皆さんはご自身で、どこまで介入してほしいのか、どうしたいのかをしっかりと担当の先生とお話しされてから治療に進んでいくべきでしょう。これから先の人生の中で、どうすれば安定した状態を長期間維持できるかを一緒に考えていける先生を見つけて頂きたいです。

 

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.08.28更新

オールセラミック冠 

  金属を使用せず、全てセラミックで製作した被せ物です。金属アレルギーのある 

  方や心配な方、審美面に徹底的にこだわる方にお勧めです。  

                     

  ① ジルコニア(フルカバータイプのみ)

    築盛タイプ(ジルコニアフレームにセラミック築盛⇒前歯、小臼歯向き)

       1歯 13万円 (税込)

    オールジルコニア(4種類の既成色ブロックから選んだもの⇒強度重視・

             大臼歯向き3本ブリッジまで)

       1歯 10万円(税込)
   e-max (部分的なかぶせ物に使用するオールセラミック冠)          

       1歯 7万円(税込)   

    

2.セラミック冠(陶材焼付け冠) 

  昔から採用されている金属フレームに陶材を貼りつけたもの。 

       1歯 12万円(税込)

 

3.金属補綴物(プラチナゴールド:スイス製の金属使用)
    ① クラウン(全部をカバーしているもの) 1歯 9万円(税込)
  ② インレー(一部をカバーしているもの) 1歯 7万円(税込)

 

4.失活歯(神経を治療してある歯)の土台

    グラスファイバー製              1歯 2万円(税込)

      当医院、口腔内で製作できる場合      1歯 1万5千円(税込

 

5. プロビジョナルレストレーション(仮歯)

     1歯につき               前歯 3,500円 (税込)   臼歯 2,500円(税込)

     技工所にて製作 1歯につき 前歯 6,000円 (税込) 臼歯 4,000円 (税込)    

     仮歯の調整代    1歯につき 500円~1,000円 (税込)

 

 6.特殊義歯

 当医院における部分床義歯(可撤式ブリッジ)でテレスコープシステムと呼ばれる     2重冠構造のもので、ドイツのチュービンゲン大学で考案されたものです。

 

 a.  内・外冠(プラチナゴールド:スイス製)1歯支台につき 25万円 (税込)

 b.  維持装置   キースライドタイプ(1ヶ所につき)    10万円 (税込)

          ソフトアタッチメント(1歯につき)    5万円 (税込)

 

*ソフトアタッチメントは3~5年に1度貼りかえが必要となります。費用につきま     しては別途見積もり請求させて頂きます。

 

          磁性アタッチメント(1歯につき)    10万円  (税込)                

   c.  ポンティック(プラチナゴールド:スイス製)1歯につき  15万円 (税込)

   d. 義歯床    4歯まで               10万円 (税込)

          5~9歯まで            15万円 (税込)

           10歯以上              20万円 (税込)

   e. 根面板(プラチナゴールド:スイス製)          4万円 (税込)

   f. トーションバー(左右をつなぐ金属のフレーム)

      レギュラー(コバルトクロム製)         10万円 (税込)

      白金加金製(スイス製)             30万円 (税込)

 

7.全部床義歯(総入れ歯 上または下)

 *どのタイプも人工歯にはドイツまたはスイス製の対磨耗性に優れた歯を使用
       レジン床 (低温長 時間重合タイプ)     30万円(片顎)(税込)
     金属(コバルトクローム)床             50万円(片顎)(税込)

 

8.ノンクラスプデンチャー(部分床義歯)  15~35万円(片顎)(税込)

  *針金を使わない部分入れ歯で審美性にとても優れています。その他細かい仕様  

       により別途見積もり。

     * その物性上、2年に1度メンテナンスに出す必要があります。その際に5万円別途

   かかります。

 

9. 部分床義歯(歯が一部残っている方の義歯)●設計・見積りさせて頂きます。

    12%金銀パラジウム合金+コバルトクロム金属使用

                                                    約60~80万円(片顎)(税込)

    プラチナゴールド(スイス製)使用 約80~120万円(片顎)(税込)

 

10. 検査費用

     顎機能検査(口腔内写真、CT、セファロ、TMJ写真、顎模型、報告書)            

                                                                       5万円(税込)                    

  *途中経過を検査する場合

   セファロ、パノラマ、TMJ写真1回につき   5千円 (税込)

   3DCT                   6千円 (税込)

 

11. 治療作業費用
      有歯顎の治療作業費用
        精密印象(型どり)歯1本あたり   2千円 (税込)
        咬合採得(かみ合わせ)       1千円 (税込)

                         
      無歯顎(一部分有歯顎の方も含めて)の治療作業費用(片顎につき)

        精密印象(初回)               4千円  (税込)                                    
      精密印象(2回目以降)1回につき  3千円 (税込)
      咬合採得              5千円 (税込)

 

12. テンプレート       6万円 (税込)

  本来なら、全顎治療や矯正治療が必要な症例に対してマウスピース型の装置を就寝時中心に装着してもらうことによって代用  する方法です。

 上記10. の顎機能検査の一部を受けて頂くことが最低条件となります。また1~2年に1度作り変える必要があります。(2回目以降は5万円

                             

13. ホワイトニング(歯の漂白)

      上下前歯12本  1回 2万5千円 (税込)

 

14. インプラント(人工歯根)             1本15万円 (税込)

  *第一、第二大臼歯はそれぞれ2本必要となります。

    *上記価格にはインプラント手術に必要なCTレントゲン撮影代、投薬、仮歯代全て含まれています。(ただし2回目以降仮歯を作り替える場合は別途仮歯の費用が必要です)また最終的な被せ物は保険外(自費)料金体系料金表1.の①、2.または3.の①の中から選択して頂きます。                       

  また、インプラント手術後、安定が確認された後インプラント部位の強度向上のため内冠(1本5万円、プラチナゴールド製、税込)が必要となる場合があります。

   
          例)右下6番(奥歯)にインプラント(内冠が必要)2本を植立しセラミック

           冠を被せた場合

               インプラント:15×2=30万円  内冠:5万円 

                  オールジルコニア冠の場合:10万円  合計 45万円 (税込)  
 

15.  カスタムメイドマウスガード

     極真会館門下生(身分証提示)       1個につき  2万円 (税込)

     新日本プロレスリング所属選手の場合    1個につき  2万円 (税込)

     それ以外のスポーツでの場合        1個につき  2万5千円 (税込)

 

16.  口腔がん検査 一回 1万円(税込)

      *検査後10~14日後に結果通達致します。

 

 

                     

     【  矯 正 治 療 料 金 規 定 】

 

                        

 

1. 初診、矯正相談料 

       当医院ではこれに関しては通常の保険での適用内で行います。

                
2. 診査診断(各種X線写真、精密検査、診断書) 5万円 (税込)            

 

3. 矯正施術料


  a) 小児のオーバーレイ装置 20万円 (税込)

 

 
      b) 矯正床装置(3D、拡大床装置等)(片顎) 25万円 (税込)

                                                       (全顎) 45万円 (税込)

 

      c) マウスピース型矯正装置(ASOアライナー) 

           3ステージまで(片顎) 20万円 (税込)  

           その後1ステージにつき  6万円 (税込)
  

   *a)~c)の装置の場合、症例に応じて途中で何回か作り換える場合がありますが、

    その場合は上記料金に含まれます。ただし別途治療作業費用が必要になります。 

 

     d) フルブラケット装置      GEAWシステム    70万円 (税込) 

 

     e) 矯正床装置後のフルブラケット装置   GEAWシステム     50万円 (税込)

 

       *d) e) に関しては全顎治療のみの適用とさせていただきます。 

 

 *透明ブラケット使用

 

    (犬歯~犬歯)の場合     (片顎)5万円 (税込) (全顎10万円 (税込) 加算

 

 (小臼歯~小臼歯)の場合 (片顎)10万円 (税込) (全顎)20万円 (税込) 加算

 

 株式会社ノリタケが開発した「ジルコニアセラミックブラケット」を使用します。 

 

4.矯正終了後の保定装置(後戻り防止装置)

       (片顎)5万円 (税込) (全顎)10万円 (税込)

 

 
5. 処置料 (毎回)
   矯正装置装着後に毎回納入して頂く規定になっております。通常2~1ヶ月毎の処置ですが、進行状況によって変わることもあります。

 

                    1回 5千円~2万円 (税込)

 

 *上記には、ワイヤー交換、ゴム交換、ブラケット交換、各種調整など全て含まれています。ただしクリーニング、一般治療は別途請求させて頂きます。

 

 

 

 

 

【保証について】

 

個々に口腔内環境や装着時に至るまでの条件等が違うため特に保証期間は設定していませんが、破損や再製の場合はその状況に応じて責任を持って対応させて頂きます。但しその際再製に係る材料費、型採り費用のご負担はお願いしてします。

また明らかに患者様の使用方法の過失の場合、長期間メンテナンスに見えなかった場合、歯牙の経年変化が原因の場合等は適用出来ませんのでご了承下さい。

 

【価格について】

治療費用につきましては、皆様の治療プランに合わせて、自費治療の場合は治療開始前にあらかじめご案内させていただきます。患者様と私共がお互いに納得した上で各治療に取りかからせて頂きますので、それが健康保険の治療であっても自費治療であっても、途中でのご変更には原則として応じられませんのでご注意ください。

治療の行程が全く異なるために開始後の変更が不可能であったり、治療の各ステップで使用している材料や加工が違ってくるため使用しなくなったとしてもそこまでの行程で発生した費用をお支払いいただく必要が出たり、治療時間が変わるために患者様のご要望の期限までに終了することができなくなるなど、様々な理由が生じるためです。

 

                                                                   2018年9月現在

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.08.27更新

今回は私が当医院で「口腔がん検査」を導入するきっかけとなったとても貴重な体験をご紹介いたします。

 

私の大切な愛犬「コマ」(トイプードル)に起こった奇跡についてです。

 

コマ

 

 

昨年の2017年12月13日、愛犬のトイプードル「コマ」が歯肉の悪性腫瘍(扁平上皮癌・口腔がん)で余命3カ月と細胞組織検査の結果を受けて宣告されました。獣医さんからは、「悪性の歯肉癌はタチが悪く、抗がん剤治療や放射線治療をしても、どんどん腫れて来て、出血も多く、痛み、食べられなくなるので、見ていて可哀相になります。

 

ただ…癌の箇所が上顎の前歯の歯肉辺りなので転移が少ないため、手術で癌を取り除けば、少しは延命が可能かも知れないです。とは言っても、鼻と上顎が無くなるので、見た目と食事にハンディを背負うことになります。最悪の場合安楽死も選択肢に入れておいて下さい。来年の桜を一緒に見られるかどうか…(言葉を振り絞って)見られたらいいですね。」

 

との事でした。私も歯科医師ですし、一医療人なので歯肉癌の怖さは十分分かっています。そして、抗がん剤治療や放射線治療がどんどん身体を弱らせて行くことも。癌細胞だけでなく、正常な細胞をも殺してしまうので当たり前です。しかも嗅覚という犬にとって大切な働きを担う鼻を取ってしまうことに抵抗がありました。

 

他に何か良い方法は無いものか?色々調べた結果「自然の森製薬」shizenno-mori.comさんという、犬の腫瘍専用フードを製造・販売している会社がありました。そのフードを購入した際に同封されていたパンフレットに「紅豆杉(こうとうすぎ)」という漢方の抗がん剤の記事に目が釘付けになりました。人間の抗ガン、抗炎症ケアの漢方薬として日本全国の医療機関・大学で研究され、がん細胞のみ攻撃するため副作用が無く、良い成績をあげているとのこと。この漢方を犬用に特別に販売しているというではありませんか!『直感的にこれしかない!』と思い、腫瘍専用フードに混ぜて与えることにしました。

 

紅豆杉

          

 

漢方薬なのでもちろん即効性は有りませんし、時には漢方の味が嫌なせいか?食べない時もあり苦労しましたが、そうこうしているうちに余命だったはずの3カ月が過ぎ、半年過ぎたあたりから、異常に元気になり、がんの箇所の腫れが小さく、赤みが薄くなって来た気がしたのです。

 

そして8月になって、な、何と信じられないことに『癌がほぼ無くなっている』のです!!!

更には、体重も1キロ増えました。悪性腫瘍では有りえないですよね。特に食べ物が関わる口腔内の癌なのに。

 

写真を撮りましたので、是非ご覧下さい。赤く腫れあがった状態から、すっかり赤みも消え、腫れも引いてしまいました。漢方は効き目が出るまで最低半年はかかるものと分かっていましたから、諦めずに根気強く続けて本当に良かったです。今でも引き続き量を減らしながら与えています。

 

赤く腫れあがった状態(2017年12月)  コマ がん 

 

赤みが消え、腫れも引いた状態(2018年8月)

こま がん2

 

           

 

 

 

コマはペットホテルの前で置き去りにされた保護犬で、私も孤独だった大変な時期に縁有って迎え入れた大切な愛犬です。3年前の2014年12月13日に迎え入れ、その日を誕生日にした同じ12月13日に口腔癌と宣告されたのは何と皮肉な事かと思いました。が、そんな子がここまで元気なった姿に私自身が勇気づけられました。今は紅豆杉をご紹介いただいた自然の森製薬さんに感謝の気持ちで一杯です。

 

ちなみに、コマが日に日に良くなって来たのを見て、自分の癌治療で抗がん剤を止めて、紅豆杉を飲み始めた医師である父も「信じられない」と言い、紅豆杉を飲む量を増やしました(笑)。そして抗がん剤治療をしている時よりはるかに元気な毎日を過ごしています。

 

この出来事を通じて確信したのは、【がんの早期発見】の大切さです。歯科医師である私はコマの歯を毎日磨いていました。彼は1年間保護施設に居たのですが、少なくともその間口腔ケアはロクにしてもらえず、歯はボロボロの状態でした。ある日上の前歯が急にグラグラし始めて歯肉が腫れ始めたのです。そこですぐにかかりつけの動物病院に行き抜歯と同時に組織検査をしたのです。ですから口内炎がいつまでも治らないとか些細なことでも早期に検査することが一命を取りとめることになるならば!との熱い気持ちから、当医院では「口腔がん検査」を導入することにしたのです。

 

また従来なら「口腔がん検査」は大学病院などの大きな医療施設でしか行っていませんでしたが、そうなると皆さんご存知の通り通院時間や距離などの問題で行くのが億劫になってしまうでしょうから、かかりつけの医院で手軽に出来ないものか?ということから当医院で導入することにしたのです。

 

*  紅豆杉に関するパンフレットは当医院でご用意がありますので、御関心がございましたらご一報下さい。

       

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.08.20更新

20数年歯科医師をしていて、沢山の患者さんのお口の中をを拝見させて頂いてきましたが、特にかぶせ物の噛み合わせの面(咬合面と言います)に関しては、特に健康保険の銀歯において、その多くが平らでのっぺりとしていて、反対側の噛み合う相手方の歯(対合歯と言います)とちゃんと噛んでいないか、逆にべったりと面で噛み過ぎているかのどちかのケースが多いことに気が付きました。

 

実は歯の形は個人個人によって微妙に違っており、その凹凸には大きな意味が隠されているのです。

 

その形と位置は顎の成長とリンクしながら出来上がっていきます。その凹凸の表面のことを私達は咬合面と呼びます。

 

私達は食事する時の咀嚼効率を高めるためには歯に付与するその咬合面の彫り込みの角度を出来るだけ急傾斜にした方が良いのですが、その角度をあまり急にし過ぎると、今度は歯を横に動かした時に干渉を起こし易くなってしまうので、顎に大きな負担がかかり易くなってしまうという弊害が起きてしまいます

 

逆に咬合面に付ける凹凸の角度を緩やかにすると歯を動かした時に干渉はし難くなるのですが、歯そのものに対しては物を噛み込むたびに負担過重になって長期的には歯槽膿漏になってしまうのと、顎の位置が不明瞭になり、それを支える顎関節の靭帯が緩んでくるといった危険があります

 

そのために広範囲に渡り歯を失ってしまった場合それを再現するためには単純に勘だけに頼って作られたかぶせ物が今一ついつまでもしっくりこないといったことが起きてしまいます。

 

しっかりとした手順で作られた歯の咬合面はあらかじめその方個人の顎の動く角度を考慮に入れて【下の写真】のように注意深くワックスといったロウを用いて作られいくのですが、それにはとてつもない手間隙がかけられて作られる事実があまり知られていないのが現状のようです。実は自費治療にかかるコストの大部分はこの手間の部分なのです。

 

咬合面1 咬合面2 咬合面3

 

 

 

 

自費治療で機能を重視して作られる歯がどうして高くなってしまうかには、こうした背景が大きいのですが、一般的には材質の性状(ゴールドなのか、セラミックなのか、プラスティックなのかといったものの違い)で比較がされているのが現状なので残念です。

 

近年ではセラミックのかぶせ物でも医院によってはかなり安い物も出て来ており、そのようなかぶせ物もたくさん拝見してきましたが、個人的には機械が自動的に削り出しているか、このような手間がかかっていない、つまり咬合面は健康保険のかぶせ物のレベルのことが多いと思います。その日のうちに入るセラミックは確かに多忙な患者さんにとっては安いし有りがたい限りですが、長い目で考えるとかなり危険と言えるでしょう。

 

【下の写真】のように手間暇かけて作られたセラミックは長期にわたり快適に過ごすことが出来るのです。

 

セラミック

 

保険治療では、かぶせ物を沢山しかも早く作らなければならず、歯科技工士さんが歯科医師から「調整に時間がかかって非効率的だ!」と怒られないようにかぶせ物を無難に咬合面形態をあまくメリハリのない形態で作っている現状は非常に危険であります。長期的にはこの事が原因で引き起こされている歯槽膿漏や顎の違和感、最悪の場合顎関節症がかなりあるものと個人的には危惧しております。ですから是非とも値段だけで判断しないように頂きたいと願います。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.08.05更新

真面目に歯医者に通って治しても治しても、また何か月か何年かして同じ場所がダメになってくる経験をされたことありませんか?


せっかく治したのに、また同じところがダメになってしまった…何故なんだろう?と疑問を持たれたことありませんか??
今までに多くの研究者が様々な実験結果から報告していることを総合すると歯がダメになる大きな理由には大きく分けて3つあります。

 

1.   糖尿病などの全身疾患に罹っている場合

2.  口腔内を清潔に保っていない場合

3.  特定の歯だけに力がかかるようなバランスの悪い噛み合わせの場合


歯科医師になって以来色々な治療を経験してきて23年経ちますが、この3つ以外に当てはまるものは今のところ経験していません。

 

1.の「糖尿病などの全身疾患に罹っている場合」は残念ながら歯周病の進行を出来るだけ遅くするためのケアしか現在のところ出来ません。しかし不幸にしてもし歯が多く失われてしまった場合インプラントという選択肢は除かれ、ドイツ式テレスコープ義歯を調整・修理しながら使って頂くのが最善と思います。

 

確かに 2.の口腔内を清潔に保っていない場合」も一つの理由として考えられますが、いつも同じ場所だけが磨き方が悪いからだけなんてことがあるでしょうか?本当にそうであるならば、その特定の場所を念入りに磨くよう心掛ける必要があり、そのためにはメンテナンスのクリーニングを定期的に通ってもらうのも一つの方法でしょう。

 

ところが…

もし歯磨きの習慣としての口腔ケアはしっかりと出来ているにもかかわらず、何度もその場所がダメになったり、他の部分もダメになってくるのであれば、それはおそらく噛み合わせの全体のバランスが良くない状態のままであり、症状が出た場所の治療しか出来ていないことから、噛み合わせるたびに起こる「力の干渉」が結果的に蓄積してダメになった可能性が大きいと言えます。つまり3.の「 特定の歯だけに力がかかるようなバランスの悪い噛み合わせの場合」であり、臨床経験上8割に当てはまっています。

 

現行の健康保険では、そこだけ治療(痛い、取れた、虫歯になった、腫れた、その部分だけの治療)をするのが一般的です。健康保険制度では対症療法しか認められていないからです。これからもこれは変わらないし変えることは出来ないと思います。
こういった「そこだけ」治療では、そもそもそうなってしまった歯をだめにする原因となる、先にあげた3つの大きな要因のどれもクリアーしておらず、あくまで対症療法にしかなっていなかったという点に治療としての限界があります。

 

例えば歯並びを治す矯正治療の場合には、そもそも歯並びが成長発育の過程でなぜそのように悪くなってしまったのかを色々な資料を取って分析して治療する事が出来るために、悪くなってしまった原因からの根本治療が可能となります。

 

また、元々歯並びは良くて噛み合わせに問題がなくても、口腔ケア習慣が出来ていないと、例えば虫歯を削って奥歯に部分的な銀歯を被せて治ったかと思いきや、口腔ケアが悪いせいでしばらくしてからまたそのつなぎ目部分が停滞したプラークのせいで腐食して黒くなり2次カリエス(虫歯)となります。⇒そして今度ダメになった時には以前よりもっと削られて神経を取られた後、全体的に銀歯を被せて治療が一旦終わります。☞そうなると、再び磨けていない部分から再度銀歯が虫歯になっても、今度は神経が無いせいで銀歯が崩れ落ちてくるまで虫歯が進んでしまっても痛くないので結果的にかなりの歯質が崩壊していまっていることがとても多くなります。銀歯が撮れてきただけなので、ご本人は気楽にまた着けるだけで済むと思いきや、残っているご自分の歯の根っこの部分は既にほとんどが虫歯が進んで崩壊してしまって、結局抜歯せざるを得ないことが多いのです。
そして義歯やインプラントなどのさらに大掛かりな治療が始まる…といった歯を失っていく悪循環の連鎖から一生断ち切ることができないことになります

 

元々「口腔ケア」は出来ていて、しかも「嚙み合わせ」にも問題ない人が、事故などの突発的な理由で歯を失ってしまい、そこにインプラント治療をして治した人と、それとは別に2.3.の2つの歯を失う原因のどちらかの理由で歯を失った後にその原因を解決せずにその部分にインプラント治療をした人とでは、例え同じ部位への治療であったとしても、長期的には予後の差は歴然としていると思われます。前者の場合には根本的に歯をダメにする要因が最初から無かったのに対して、後者の場合にはその要因がクリアされていないまま、ダメになったところだけを見てその部分だけ何とかしようと治療したからです。

 

歯並びをよくする矯正治療は、決して見た目だけをよくする治療ではないのです。機能的にも対応できる口腔内環境を作ってやることで、歯や歯周組織、顎関節への負担を減らせる結果、それらの器官が長期的に守られるということになります。

また、予防としての口腔ケアプログラムとは、清潔な口腔ケアを保つための習慣化を本人に認識してもらうだけでなく、取り残されているバイオフィルムという細菌の被膜を、歯科医師やよく訓練された歯科衛生士さんの手で機械的に綺麗にしてもらう処置のことです。病名がつかないので、日本においては健康保険にそういた項目が無いのが現状な点が残念な所です。また矯正治療も、唇顎口蓋裂などの先天的な病気以外は、基本的には健康保険では治療できません。

 

(図1)総合治療

一つの例として症例(図1)をご紹介しましょう。


この方は、初診時、噛み合わせが見た目にも明らかに良くないのは分かりますが、その状態によって奥歯の咬合干渉が強く、しみてしょうがない歯があったために、当院へ来院される以前に、しみるという原因で歯の神経を取られて被せ物が奥歯に多数入っていた状態で来院された方でした。ご自身では歯磨きを良くしており口腔ケアにもずいぶん気を使っているのにどうして何度も歯を削る治療が必要なのか?本質的な原因を調べて欲しいという理由で総合治療を希望された方でした。

総合治療は、先にあげた3つの原因のどれがこの方の原因かを調べるとことから始まります。この方の口腔ケアや清掃状態には基本的に問題はありませんし歯周病でもありませんでしたので、3つ目の噛み合わせの状態の診断をしました。

咬合状態を知るためには、様々な方法で顎機能精密検査をします。骨格の上下のバランスや咬合する面の角度などを実際の模型やレントゲン写真から測るなど、かなり多角的に調べ上げます。そしてどうしてその不正咬合が成長発育の段階で起きたのかということまで考えたうえで、その不正咬合の要因を取り除くような方法で矯正治療を行います。次に必要に応じて以前の歪みのある状態のまま被せられていた機能的でないかぶせ物などの修正を含めた補綴治療を最後に施して安定した状態を作り上げました。

 

総合治療終了後(図2)総合治療2

結果的に、見た目は当然良くなりましたが、何よりも大切なことは、噛むたびに発生する咬合力が上下の歯にバランスよく伝わることが出来るようになったことから、各歯牙にかかる力が分散されて嚙み心地がとても軽くなってよかったと喜んで言われた点です。また、このような良い咬合状態は、寝ている時のブラキシズムなどの歯ぎしりが起きても、特定の部分に負担がかかりすぎないために、長期的な安定性が保たれやすい環境であるということです。現在でも10年以上経過していますが、基本的にはメンテナンスのみの定期的な来院をされているだけで済んでおり、他のトラブルはほぼ起きておりません。

最近では、矯正治療も、簡単な症例なら昔から行われてきた歯の表面にブラケットと呼ばれる装置をつけてワイヤーを通して歯を動かす方法だけではなく、透明なアライナー矯正などの方法もあるので、老若男女食事中や周りなど気にせずに人知れず矯正が出来る世の中になってきました。良い時代になったなと思います。

歯科治療は、その選択肢がとても多く、被せ物の素材が単に違うといった単純な問題だけで無い事が実はとても多いのです。


本当は本質的な総合治療が必要でも、保険治療だけの「そこだけ治療」で主訴がとりあえず目先収まったらもうそれで終わりといった例がとても多い現状を残念に思うことがあまりにも多い毎日です。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.07.30更新

主訴のうち特に多いのが“歯が全体的にしみて仕方がないので何とかして欲しい”と言っていらっしゃる方です。虫歯の場合には表面的に黒く穴が開いていたりして一目で分かるのですが、一見何でもない歯がしみて仕方がないので何とかして欲しいと来られるわけです。病名としては業界用語で知覚過と呼んでいますが、実は非常に大きな問題点を抱えているのです!
 
原因は「歯ブラシを強く当て過ぎるからです」…と昔は言われてきましたがどうやらそれだけではないことが最近の研究で明らかになってきました。

 

歯は本来、上下の噛み合う面(咬合面)が点と点で接触して噛み合っていますが、この部分が磨り減ってくると面同士の接触になり歯1本1本への負担は相当なものになっていきます。それに加えて、奥歯などでは横からの異常な咬合力が加わることで、歯の付け根あたりにマイクロクラックと呼ばれる微小欠損が生じてそこから歯牙の擦り減りの原因が始まるというわけです。

 

WSD

 

 

顎がダイナミックに動く際、糸切り歯とよばれる犬歯は横からの力をしっかりと受け止められるように全ての歯牙の中で一番根の長さが長く出来ている歯なのですが、この歯がしっかりとガイドしてくれる場所に並んでいなかったり (2017.11.28院長コラム「犬歯の役割と重要性について」参照) 、擦り減り過ぎてきた場合に奥歯への知覚過敏が更に進行していくことも考えられるわけです。

 

つまり、テレビのCMのように対症療法的にしみる部分に薬やイオンのバリヤーを作っても根本的には原因に対処したことにはなっていないわけです。

 

ではどうしたら知覚過敏が治せるのでしょうか?

 

【噛みあわせを注意深く診査して、磨り減っているガイドとなる糸切り歯までを含めた前歯の状態の改善や面接触になってしまっている臼歯部の咬合面の新たな負担のかからない形態再生と言うことになります

 

場合によっては簡単な付け足しで済んでしまうこともありますし、場合によっては全体的に手直しをしなくてはならない場合まで様々です。

歯がしみるのは実は歯の噛み合わせが原因だったとはご自身で気づかれている方はそう多くはいらっしゃらないのではないでしょうか?また長年歯医者さんに通っていても強く当てないためのブラッシング指導やただしみている部分の治療だけで済まされてしまってませんでしたか?

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.07.23更新

「奥歯が噛むと痛いので診て欲しい」という主訴で来院された患者さんがいました。右の下の奥から2番目の歯には銀歯の被せ物がしてありました。その歯は以前虫歯の治療で神経が取られている歯で、神経を取った後に健康保険の銀歯を被せて治療が終了していた歯です。

レントゲンを撮ったところ、写真のような状態でした。

 

破折

  

レントゲン上では白い部分は一番密度の濃い部分を意味します。

ですので、当然銀歯は白く写っています。また、神経をとった後にその空洞の部分を埋める樹脂(ガッタパーチャといいます)も2本前方と後方に白く見えているのがお分かり頂けるでしょう。

手前の根っこの近心部分(向かって右側の根っこ)に黒い影が下まで広がっているのが観察されます(黄色で囲った部分)。歯の根の周りは通常歯槽骨でおおわれていますが、ヒビなどが起きた場合にそこから炎症が起こり、組織に変化が起き始めます。その結果、本来硬い状態だったところが肉芽組織などの柔らかい部分が登場してきます。

つまりこの歯はどうやら前の根っこの一部にヒビが入ってしまったということなのです。本来神経を取った歯に強化するために埋め込まれるべき土台も入っておらず、こうなってしまうと基本的には予後が悪く通常は抜歯となりますが、残されたもう一本の後ろ側の根っこの方は問題ないので半分だけ切断して抜歯することにしました。

 

破折2

 

ところが銀歯を外したところ残す予定だった歯の後ろの部分にも破折が広がっており(水色線)、総合的に検討した結果、残念ながらまるまる抜歯となりました。(赤線は近心根破折による歯肉の腫れ)

写真は抜かれた半分の根っこですが、やはり縦に根の先の方に向かってヒビが入っているのが確認されています。  

 

破折3

 

見た目で何でもないように見えても、実は根っこの中では色々な事が起きていることが多いのが現状です。

通常、噛むと痛いといった症状が歯にある場合神経の治療をして神経をとりますが、その後も何となく噛むと痛いといった症状が続いて症状が取れない場合などは、このヒビがどこかに入ってしまっている場合がかなりの率で存在するだろうと言われています。

 

噛むと痛い歯の場合、基本的な理由は次のどれかであることが多いようです。

① 噛み合わせが強く当たっている(咬合性外傷)
②  根のどこかにヒビがある(歯根破折)
③  歯周病で歯の周りの歯槽骨が減っていて歯の動揺がひどい(歯周病)

④ 根の先に炎症がある(根尖病巣)

 

臨床経験上①が原因で②または③と派生することが特に多いと感じます。

 

現代人は多くのストレスを夜間に、歯ぎしりなどをいろいろなパターンで繰り返しているといわれています。そのときに歯にかかってくる力は数十キロ以上になるといわれています。

 

そんな過酷な状況下で、ついに耐え兼ねてこのように歯が割れてしまうことは結構あります。

 

ですから、こういった夜間ブラキシズムに対してもスムーズに力を発散できるような無理のない自然な噛み合わせが唯一の予防処置になるものと考えています。

前回コラム「インプラントを入れる前に考えよう」でも書きましたが、この抜歯した部分にただインプラントを植えても上記で述べた噛み合わせの治療が施されてない場合インプラント部分にも遅かれ早かれ支障が出てくることと思います。

 

そのためには、本院長コラムでずっと言い続けている、「小臼歯抜歯をしない矯正治療」を含めた「全体のバランスを考えた治療」をすることが、10年後20年後の長いスパンで考えた時に結局ご自分の歯を守ることになると私は考えます。

 

 

 

 

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.07.06更新

インプラントを入れる前に…

 

先日、ある患者さんがインプラントを左下の奥歯(下顎第一大臼歯、第二大臼歯)に入れたいとの希望で来院されました。実際に当医院にインプラント相談でいらっしゃる患者さんでも一番多いのがこの写真のようなケースです。

 

欠損

 

確かにこの部位の顎骨の状態は問題はないようでした(下写真赤丸部分)。インプラントを今すぐにでも入れて欲しいとの事でしたが、他の部分も診察したところ反対側の右下の奥歯の噛み合わせが低く咬合支持もしっかりしておらず(下写真緑線部分)、前歯部はしっかりとした顎の動きをガイドしてくれる状ではありませんでした。つまり意識下でも無意識下でも奥歯に負担がかかる状態でした。

 

欠損2

 

患者さんとしてみれば今は痛くなく何でもない部分を治療する必要はないと思うかもしれませんが、実は既に喪失してしまった奥歯の喪失原因も実はそういった不調和な咬合のバランスが引き起こしていたからだという事が分かってきました。

 

要するに、欠損部分だけ見てインプラントに高い費用をかけても全体のバランスが調和していないとそう遠くない将来またその部分のトラブルに見舞われる可能性が高いと言うことです。またそこの部分に問題が起きなくても(そういう場合そこのインプラント部分には負担がかからないように噛み合わせを甘くしているケースが多い)、反対側に問題が生じることも結構あります。しかし患者さんとしては費用がかかった部分は問題が起きてないため、まさか噛み合わせのバランスの不調和が原因だとは思わずに今度はそちらの部分もインプラントをと、どんどん悪いスパイラルに嵌ってしまうようです。

 

そのようにして考えていくと、矯正治療を含めた全体的な治療をインプラントに取りかかる前にしなくてはならない人がかなりの数いることになりますが、現実的には治療費用の関係や見た目などから矯正治療から始められる方が半分以下なのは残念なことです。インプラント治療をされる方は特にこの点を気をつけていただき、長期的に予後の安定した状態を保てるようにして頂きたいものです。

投稿者: アクアデンタルクリニック

前へ