院長コラム

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2019.06.04更新

前回のコラムではかぶせ物について書きました。それでは入れ歯(義歯)が奥歯に入っている方の場合はどうでしょうか?

 

人工的に作られている義歯のかみ合わせの面(咬合面)形態は、例えて言うと靴底や車のタイヤみたいなものです。

 

従って、使うにつれてどうしても磨り減りが生じてきます。この磨り減りには個人差がありますが、顎の骨格がしっかりしている方の場合は顕著に、そうでない方でもいずれにせよ知らないうちに必ず起きてきます。

 

咬合面をつるつるの状態で義歯を使い続けると…以前噛み切れていた食物が噛み切り難くなり、無理に強い力で噛むようになったり、噛める場所を求めて無意識にあらぬ場所で噛もうとするようになってくるのです。こうなってきますと、義歯を支えている歯牙そのものへ強い負担が加わり歯牙が割れたり、ヒビが入ったり、歯周病が進みやすくなってぐらぐらしてきたりします。また、あらぬ場所で噛むことでの顎関節への負担により、顎が疲れやすくなってきたり、それを動かしている取り巻きの筋肉が痛くなってきたり、最悪の場合は顎関節症になってしまう危険性もあるわけです。

 

擦り減った靴底のままマラソンを続けていると膝や足首を痛めたり、擦り減ったタイヤのまま車を運転し続けると内部エンジンに不具合が起きてしまうのと同じです。

 

メンテナンス時に私が人工歯の擦り減りのチェックから行うのは以上の理由からです。

 

自費治療で高額な義歯を入れられた方でも、残念ながら人工歯の擦り減りは起こるものなのです。確かに健康保険の義歯に比べると材質が硬く擦り減り難い人工歯を使用してはいますが、これは避けられません。

 

しかし、ここで大切な事は、磨り減ってきた場合にはその部分に盛り足すといったリカバリーで、現状に対応していけば良いと言う事です。

 

一般的には義歯の調整の際に人工歯をバリバリ削ることが多く行われていますが、それでは噛みあわせがどんどん低くなり、残っている自分の歯にますます負担がかかってしまい大変危険です。

 

当医院ではハイブリッド素材を用いて人工歯に盛り足しを行っているので、定期的にメンテナンスに来院して頂ければよりご安心頂けるものと思います。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2019.05.20更新

もしあなたが半年から1年にかけて、矯正治療までやったのなら数年かけて、かぶせ物を装着し終えてやっと治療も終わったのならば、これにてもう歯科治療は完全に卒業したい!と考えることでしょう。hand

 

しかしながら、広範囲にわたるかぶせ物がお口の中に装着された場合、長期的にはその素材の違いにより、歯牙とは違った擦り減り方をしてくるのです。namida

 

例えば、上の前歯にセラミック冠をかぶせて、他の歯は全て自分の歯(天然歯)の場合には、定期的にそのセラミックの前歯の裏側と下の歯とのぶつかり具合を必ずチェックする必要があります。

 

何故なら、セラミックの方が天然歯よりも磨耗に対して硬いために、知らず知らずのうちに下の前歯と強い対合関係になってしまっていて、気づいた時にはいつの間にかかぶせたセラミックが少し前に出てきたように押されてしまっていたり、セラミックをかぶせた前歯の根っこにヒビが入ってしまっていたり、その歯肉の周囲がいつも炎症状態になっていたりと色々なトラブルが出て来ます。

 

ですから最低でも1年に1回、出来ましたら半年に1回はメンテナンスを受けて頂き、クリーニングとは別にかみ合わせのチェックをする必要があります。

 

私がメンテナンス時に必ず咬合紙と言われている青と赤のセロファン状の紙で色々噛んで頂いているのは上記の理由からなのです。

 

 

 

投稿者: アクアデンタルクリニック

2019.04.30更新

今回は患者様からのメールをご紹介します。

 

御家族の事、捨て猫のボランティア活動といつも全力で、どんなに辛い経験をされてもいつも前向きで笑顔を絶やさないとても素敵な女性です。

 

以下、患者様ご本人から許可を頂いていますので掲載します。

 

メール1メール2メール3メール4

 

いつも長文で暑苦しい院長コラムだと重々承知していますが、このようなお言葉を頂けて本当に続けていて良かった!!と思います。

 

どうしても出来るだけ皆さんには『歯科の本当のこと』を伝え切りたいが故に長い文章になってしまいますが、是非ともお時間があればこの連休中にお読み頂ければ嬉しいです。

 

投稿者: アクアデンタルクリニック

2019.03.29更新

2018年7月6の院長コラムに補足・改定して再掲載します。

 

2019年3月27日の朝日新聞に「インプラントでも歯周炎」という記事が掲載されました。

 

インプラント周囲炎

 

天然の歯の歯周病と同じく、顎の骨が溶けたり、歯茎が腫れたり膿が出る等の症状が出る「インプラント周囲炎」にかかり進行すると、インプラントは天然歯と比べて進行が早く、抜本的な治療法がなく、インプラントを抜くしかない

 

という記事です。

 

しかもインプラント治療から3年以上たった患者さん267人のうちの1割がインプラント周囲炎、約3分の1がその前段階のインプラント周囲粘膜炎になっていた(日本歯周病学会 調べ)ということです。

 

ここで重要なのは、このデータは歯周病専門医が診ていて、良いケアを受けている患者さんの調査なので、実際はもっと多いと考えられます。私も他医院で入れてもらったインプラントが周囲炎を起こしている患者さんを多く見てきました。良い口腔内ケアを受けているのに何故インプラント周囲炎に?の答えは後ほど…

 

『先生はテレスコープ推しみたいですけどインプラントはやらないのですか?』

と質問を多くされます。 もちろん個人的にはテレスコープの方がお勧めですが、 開業以来17年、歯科医師キャリアでも20年以上インプラントはやっています。

 

ただし、私の場合インプラント以外の他の選択肢を全て提示して、それでもインプラントを強く希望される患者さんにはインプラントが安全確実に行える状態なのを確認した後に、または安全確実に行える口腔内環境にした後にお受けしています。

 

その理由として臨床経験上『安心してインプラントが出来て、不安なく予後が保証出来る状態である人が少ない』からなのです。

 

そのことについてご説明したいと思います。

 

なお、当医院で採用しているインプラントにつきましてはHPをご覧下さい。


 失った歯を補う方法として、かつては取り外し式の義歯や、周りの歯を削って支えて固定するブリッジなどの方法で噛めるようにするのが一般的でした。

 

しかしながら、それらの方法の最大の欠点が失われた部分以外の歯の侵襲を伴うということでした。インプラントはそれ自体、失われた場所だけを基本的に考えて人工歯根のインプラント埋め込み手術をして完結します。ですので非常に優れた方法の一つとして現在かなり普及してきました。(ブリッジが長期的に持たないということではありません。)

 

ただしインプラントが期的に維持できるかどうかは、残念ながらいろいろな要因をクリアーして初めて達成されるものだということも分かってきました

 

当医院でのインプラントはもちろん他院で口腔外科専門医の手によって埋入され現在に至っている多数の種類のインプラントを見てきて、どういった場合にうまくいき、どういった場合に予後が安定しないのかという経験的なデータが蓄積されています。

 

失敗の原因が明らかになってくると、今度はその裏返しで成功の確率も上げられるようになるのが科学的というものでしょう。

 

さて、インプラント失敗の原因は以下に列挙しましたが10個あり、かなり多岐にわたります。

 

オペの術式の方法が未熟である…などといった術者側の要因はクリアーするのが当たり前なのでそういったことは排除して列挙してみました。 

 

① インプラント埋入場所の骨が少ないか骨がほとんどない場合。
② 術前の口腔内環境の状態があまりよくなく、歯周病の歯が他に多く認められる場合
③ 術後の感染症対策、口腔ケア対策が十分でない場合
④ 内科などで代謝性の疾患などの持病を抱えている場合
⑤ かなりヘビーなブラキサー(夜間も含めて歯ぎしりの強い人)
 喫煙者 ⇒ インプラント失敗の95%の原因!


⑦ 負担過重な上部構造となっている場合
⑧ 噛み込みが深すぎる噛み合わせ
⑨ 上部構造の噛み合わせの高さが十分に取れない場合
⑩ 左右の噛み合わせのバランスが不調和な場合
  

  ①から⑥までは基本的にオペ前からの対策とオペ後の継続的な対策が必要です。

ただし、①に関して人工骨や骨補填材を併用する方法も行われていますが、5年経過すると消失していくというデータも出ています。

  ⑦以降に関しましては、実は全て噛み合わせに起因している問題です。

 

そもそもインプラントにならざるを得なかったこれまでの状況が仮に噛み合わせの不調和に起因するものであると考えられるのであれば、インプラントをする前の段階でまず矯正治療や他の部分の補綴処置などで噛み合わせの不調和を取り除いてからでない限り、そこにまたインプラントを埋入してもオーバーロード(負担過重)により、インプラント周囲炎を引き起こし、長期的にはやがてロスト(インプラント喪失)してしまう結果となります。

 

②と③がちゃんと出来ていない場合はインプラント周囲炎になってしまうことは容易に想像がつくと思いますが、逆に術後の口腔ケアがちゃんと出来ているにも関わらずインプラント周囲炎になってしまう場合⑦~⑩が原因ということになります。

 

ですので、最も予後が良く安定している例は、歯周病でもない健康者の噛み合わせの方で突発的な事故などで歯を折って抜歯されてしまった場合など、本当にその部分だけを見て治療をすればよい場合です。こういった例はかなりの長期に渡って持つでしょうと言っても良いのかもしれません。

 

日常臨床ではこういった例はほとんどなく、一般的には事故等でない何らかの別の原因によって歯を失うことが多いのが現状です。

 

生活習慣病と呼ばれる歯周病であったり、元々の噛み合わせが悪かったり、形態的に不備がある大量生産的なかぶせ物が別の場所に入っていたり等々…実際そういった原因をもし完全に治してからでなくてはインプラントをしないということになると、巷で行われているかなりの数のインプラント症例は減るものと思われます。

 

というのは、一口腔単位で総合的に良好なかみ合わせにするためにはまず矯正治療の費用がかかりますし、インプラントを埋める以外の場所にバランスの悪い形態のかぶせ物が過去に入れられている場合は、現状そこが痛くなくてもそれを全部やり変える必要が生じることになるからです。

 

いずれにせよ費用と時間がある程度かかるからです。

 

現実的にそこまで費用をかけられないとか、時間がないといった方が多いので、許される範囲内である程度のリスク因子を抱えながらの中でのインプラント埋入ということになるのがほとんどのようです。

 

我々歯科医師が一番悩むところはそういった線引きをどこに設定するかということでしょう。

 

大学病院でも確実なリスク因子となる例えば喫煙習慣がある人のオペは基本的に最初の段階で除外されます。よく週刊誌沙汰になる一般開業医でのインプラントの失敗例などでは、恐らくこうしたところでの線引きが甘かったことによるものが起因しているからであろうと推察されます。

 

ですので、もしインプラントをお受けになる場合には担当の先生に、自分に今あるリスク因子が何なのか?をよく教えてもらって、理解した上で受けられるのが一番だと考えます。インプラントを他院で入れてもらったのだけれども噛み難いので当院で噛めるようにしてほしい… といったご相談や、その後の歯周病の治療やメンテナンスだけをして欲しいといった方がたまにお見えになりますが、これが本末転倒なのはご理解頂けると思います。

 

インプラントは素晴らしい治療選択の一つですが、その前にご自身がその歯を失うことになった本当の原因が何だったのか?

 

かかりつけの先生とよく話し合われて、納得したうえで治療を進められることを強くお勧めいたします。

 

 なお、当医院で採用しているインプラントにつきましてはHPをご覧下さい。採用した理由にご納得頂けると思います。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2019.03.22更新

皆さんは毎日デンタルフロスをしますか?

 

されない方は、是非ともフロスを習慣にしてみて下さい!理想的には1日2回ですが、最低でも寝る前に1回でもいいです。

 

前回の院長コラム「これが一番効果的な口臭対策だ!」でも、デンタルフロスを最低毎晩寝る前に1回でもいいから通してやることで歯間の澱んだ部分に酸素を行き渡らせ、口臭の原因となる嫌気性細菌(空気を好まない細菌)の絶対量を減らすことが大切であることを口臭予防の観点から書きました。

 

それではフロスを習慣化されている方に質問です。

 

 歯磨きとフロス、どちらを先にしていますか??

 

多くの方が、歯磨きが先 と答えます。確かに歯磨きをしてすっきりした後に最後の仕上げとしてフロスをするように歯医者さんでも教わってきたことと思います。

 

しかし、最近、米国歯周病学会(AAP)が

 

フロスを歯磨きの前に行うことが最も効果的に歯垢を除去する理想的な順序である』 つまり 

 

フロスが先

 

と臨床試験のデータを基に報告しています。フロッシングは歯間の細菌と残屑を解きほぐすため、次にブラッシングを行うと口腔内を水ですすぐ際にこれらの粒子を更に口腔内から取り除くことが出来ると研究者らは主張しています。

 

実は私も、同じ理由で、以前からフロス→歯磨きの順で自分の口腔内は行っていました。

 

しかし、順序も大切ですが、何よりも歯磨きもフロスも忘れずに両方やること、そして定期的に歯周病検査を受けることが最重要であることは言うまでもありませんね。

 

 

 

 

投稿者: アクアデンタルクリニック

2019.03.02更新

当クリニックを初めて受診される患者さんには必ず問診票を書いて頂くのですが、その中で結構な割合で『口臭が気になる』にチェックを付けられる方が多いです。

 

また当クリニックのように歯科医師会に所属している医院で行う区の無料の成人歯科検診・妊産婦検診の問診票でも、やはり多くの方が『口臭が気になる』にマルを付けられます。

 

他人の口臭はとても気になるものですが、ご自分の口臭も気にされている方が案外多いようです。あなたはどうですか?

 

リステリンやモンダミンなどのマウスウォッシュやスプレー、口臭予防ガム等色々と方法があるようですが、実は口臭と一番関係があるのはあなた自身の唾液なのです!

 

つまり、一番効果的な口臭対策とは

 

 「口の中に絶えず唾液を巡回させる」

 

ことなのです。

 

実は、お口の中は唾液が絶えず出ていて、新鮮な口腔内の環境を整えるのにとても大きな働きをしているのです。

 

唾液には、、歯垢(プラーク)の酸を中和しようとする働き(抗酸化作用)や、細菌の増殖を抑える働き(抗菌作用)のある成分が沢山含まれているのです。

 

だから、緊張したり、内服薬を使用していたり、あるいは加齢で唾液の量が減少してきたりすると、それだけ口臭は強くなってくるという訳なのです。

 

【お口の中にいかに多く唾液を巡回させて、澱んでない状態を作る事が出来ているか】がポイントになります。たまに舌をぐるぐると廻してお口全体に唾液が停滞させないようにしましょう。

 

そして次に大切なのは、

 

デンタルフロスを最低毎晩寝る前に1回でもいいから通してやることで歯間の澱んだ部分に酸素を行き渡らせ、口臭の原因となる嫌気性細菌(空気を好まない細菌)の絶対量を減らすことです。

 

その際にWAX付きのデンタルフロスを使うと滑りが良く、抵抗無く歯間に入っていくので、初心者はまずはWAX付きを購入することをおススメします。

 

フロス

 

とは言っても、溜まり過ぎている汚れの場合は、そもそも最初はいわゆる『ドブさらい』が必要ですので、一回はレベルの高いクリーニングをしっかりとお受けになり、上述したことを日々実践し続けるだけであなたの口臭はかなり無くすことが出来ます。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2019.01.30更新

あなたの街に歯科医院は何軒ありますか?

 

今やコンビニの数より多いと言われている歯科医院。それは紛れもない事実です。当医院が所在している東急東横線祐天寺駅半径1キロ内にもコンビニ6軒に対して歯科医院はなんと18軒もありますabon

 

それでは一体どの歯科医院を選んだら良いのでしょうか??

 

知り合いの歯科医院や友人などに紹介された歯科医院に行くのも一つの選択肢でしょう。もちろん腕が良いのは大前提ですが(笑)ehe

 

それ以外に歯科医院を選ぶポイントを2つお教えします。

 

 

 

① 多様な治療の選択肢を持っている歯科医院であること

 

皆さんはご自分の歯が痛くなって歯科治療を受けることになった場合、治療方法は一通りではなく、色々な条件によって決定されることをご存知でしょうか?これから歯科にかかる方はを是非この事を知っておいて頂きたいのです。

 

最近、他医院から当医院に転医院される患者さんの多くが「もうインプラントでしか治療出来ません!」とか「真ん中の歯を抜かないと矯正出来ません!」と言われたということが増えています。un

 

 

例えば、奥から2番目の歯が痛くなった場合で歯がすごく崩壊して到底使えそうもない位のむし歯であったとします。この場合、それでもこの歯を残した方が良いのか?抜歯した方が言いのか??という最初の選択をします。

 

かなりのご高齢であり、内科的な疾患を多く抱えており、服用薬も多い方で外科的な処置が厳しい場合には、根っこの一部を残した状態でもそこを消毒して、だましだましお使い頂くことがあります。

 

一方若い健康体の方の場合にはとっとと抜歯して、その部分を早く仕切り直すことでしっかりとした次の治療(例えばインプラント)をし易くするという治療をします。つまり年齢やその方の健康状態がまず第一の条件になります

 


次に、残念ながら抜歯となった場合、その次に来る選択肢は4つあります。

 

1つ目は両隣の歯を削って固定式のブリッジというかぶせ物にする方法、

2つ目は歯のない部分にインプラントという人工歯根を外科的に埋入する方法、

3つ目は両隣の歯にワイヤーなどでひっかける取り外し式の義歯にする方法、

そして、

4つ目は何もしないで放置する(あまりおススメしませんが)方法です。

 

比較

 

皆さん過去にこのような図を見せられて説明を受けられた経験があると思います。しかしそれぞれの費用ややり方、利点・欠点の説明ぐらいではないでしょうか?実はそれでは不十分なのです!何故なら…

 

それぞれの治療方法には様々な要因が影響するからです。

 

例えば、外科的な方法が嫌!…という方はブリッジか義歯ということになります。その中で両隣の健康な歯を削るのは嫌!…という方の場合は、必然的に取り外し式の義歯となります。

 

義歯という選択をされた場合でも、次の選択肢として、健康保険のワイヤーを使った義歯にするのか?、特殊な樹脂を使った金属を使わない外見的に目立たない自費の義歯にするのか??を選ぶ必要があります。

 

ブリッジという選択肢を選んだ方の場合には、健康保険の効く金銀パラジウムという金属を使った銀歯のブリッジにするのか?、最近の3D技術を応用して作られたジルコニアという白い硬い結晶体を削り出して作られる自費のブリッジにするのか??を選んで頂く必要があります。

 

インプラントを希望される方でも、ヘビースモーカーの方はNGですし(余談ですが、ヘビースモーカーの方にそのリスクや本当は禁忌症であることを説明せずにインプラントを行うモラルのない歯科医師が最近多いように思います。)、骨粗鬆症のお薬を長い間服薬されてきた方や管理されていない糖尿病の方もNGです。かみ合わせや他の部分の歯の健康状態があまり良くなく、高度な歯周疾患になっている場合はまずそちらがしっかりとコントロールされていないと、いくらインプラントオペが成功したとしても、いずれダメになってしまいます。

 

このように様々な要因が影響してくるため、例えば「とにかく健康保険の利く範囲で先生の一番良いと思う方法でやってください」ということになると、どうしてもちゃんとした治療が出来ない場合があるためにこちらも面食らってしまうこともあります。この方が既に説明したように何でもない自分の歯を削られるのは嫌!…なのであれば最初にハッキリと伝えておかないと、黙って保険の銀歯のブリッジが被せられて終わり…ということになりかねません。健康保険は使うことの出来る材料も保険適用のものしか認められておりませんので、本来それ以外のもっと良い素材があったとしても、そちらを使うことが出来ない訳です。

 

歯科治療は上に書いてきたように様々な方法論があるのですが、そこには其々の利点欠点が必ずあります。インプラントはかなり優れた良い方法だと私も思っていますが、高額な保険の効かない治療ですので保険の範囲でとにかくお願いしますという方には初めから治療の選択肢から除外されることになります。

 

一方、インプラント推進派の先生方がよく引き合いに出すブリッジに対する不利な側面として、ブリッジの耐久性は両側の歯を削って支えるので7年くらいしかもたない…ということを挙げられます。しかしながら私が開業以来手掛けたブリッジの多くが15年以上今まで問題無く保っています。

 

要するに口腔ケアの状態がしっかりしていて、かみ合わせのコントロールがしっかりした設計であれば、基本的にはブリッジでも決してすぐにはダメにならないのです。

 

義歯の場合は周りの歯をあまり削ったりせずに済みますが、歯肉の部分にプラスチックの樹脂を利用していますので、長期的には樹脂が少しずつ唾液を吸って変色劣化していきますので何十年と同じものをお使いになるのは難しいと思いますし、そもそもそうなるとニオイなどの点で不衛生かも知れません。

 

ある意味消耗品と割り切って、何年かごとに乗り換えていくことが必要となるでしょう。また、歯や骨などの硬い組織以外に粘膜面にも力を分散して支えていく必要上、どうしても食事中に義歯が動いたり、粘膜面の圧迫感、すれなどの違和感がある程度生じる可能性があるのは事実です。

 

ブリッジと義歯の、良い所取りとしての中間的な存在として、取り外しのきくテレスコープ義歯というドイツ式の特殊な設計の治療方法もあります。(これについては2018年6月2日の院長コラムをご参照ください)

 

ここまでお読み頂いてやっぱり歯科治療は信頼出来る担当の先生としっかりと話をしてから進めなくてはいけないんだな…と思われた方、それがまず第一歩と思って下さい。そのために、保険、自費にこだわらずにその方その方に合わせた方法論を一緒に考えていってくれるような、あなただけのかかりつけの歯科の先生を早いうちから探しておかれることを強くお勧めします。

 

 

② 歯科医師会に所属している歯科医院であること

 

これは実は患者さんのほとんどが知らないと言っても良いでしょう。ここで法律的な話をします。

 

 歯科医師法 第一章 総則

 第一条 歯科医師は、歯科医療及び保健指導を掌(つかさど)ることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする。       

 

それでは公衆衛生とはどういうことでしょうか?

 

 公衆衛生(public health)

  地域社会、国など社会一般の人々の健康を保持、増進させるため、公私の機関によって行われる組織的な衛生活動をいう。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説) 

 

 組織的な社会の努力により、大衆の保健衛生、福祉の向上・増進を行おうとする科学と技術の総称(広辞苑  三省堂の解説)

 

公私の機関によって行われる組織的な衛生活動…ということは要するにそれぞれの歯科医院が仮に公私の機関の一部と解釈は出来たとしても、組織的な衛生活動をしているわけではない(自分の診療所の中だけで個人的に衛生活動はしているものの)ということになるのです。

 

要するに、ただ勝手に開業しているだけでは組織的ではありえず、組織的であるためには歯科医師会という組織化された団体の中でしか行動出来ないのが公衆衛生なのです。

 

 

ですから、弁護士会のように開業したら必ず歯科医師会に所属するのが当然な筈ですが、何故か未入会診療所が存在するのが現状です。

 

「ちゃんと治療してくれさえすればいいよ。私たちにとって歯科医師会に入っている診療所かそうでないかなど関係ない」という患者さんもいることでしょう。

 

確かにそれも一理あります。しかし、35歳以上の方を対象とした『成人歯科検診』やお子様を対象とした『フッ素塗布』、妊産婦の女性を対象とした『妊産婦検診』などのお住まいの地域から送られてくる無料の検診、まさにあなただけなくあなたのご家族のかかりつけ歯科医によるサービスは歯科医師会に所属している歯科医院でしか受けられないのです。

 

また、例えば一軒家を構えるともちろん法律的な決まりはありませんが、その近所のゴミ当番をやるのが当然ですよね?ところがゴミ当番は拒否するがその収集場所にゴミはちゃっかり捨てる隣人が居たらあなたはその人とご近所付き合いしたいですか?ちなみに我々歯科医師会会員が選出した代議員が国会でその年の歯科医療費予算や保険点数を良いほうに向けて勝ち取ってきます。つまり歯科医師会非会員診療所はそういう良い所取りだけをしているのと同じなのです。punpun

 

また、診療内容や診療費に関して直接先生やスタッフに言いにくいことを相談出来たり等の大きなメリットもあるのです。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2019.01.08更新

 以前のコラムにも載せた写真ですが、いずれも当医院に真面目に10年以上通って下さっている70歳以上の患者様のお口の中です。down arrow

 

70歳70歳2

 

細かい所を論じたらキリがありませんが、オーバー70歳でこの状態なら十分満足頂けると思います。nico

 

それでは逆にどうすれば70歳になってもこのような状態でいられるのでしょうか?

 

そもそも将来的に歯を失ってしまう原因は何でしょうか?

 

 

詳しく知りたい方は以下の文章をお読み下さい!!

 

        down arrowdown arrowdown arrowdown arrow

 

 

【将来歯を失う二大原因】

 

1.歯の汚れ、歯垢(プラーク)、歯石を放置している


前回の院長コラム「これが究極の歯ブラシだ!」でも書きましたが、皆さん肝心な場所を磨けているようで案外磨けていません。また、バイオフィルムという汚れはプラークのように目に見えないので気づかないことが多いのです。shun

 

しかしながら、これも前回の院長コラムで述べましたが、現在では日本においても徐々にお口の中の関心が欧米並みに高まっていて、ケアするための様々な歯ブラシや周辺器具が薬局で所狭しと並んでいます。スイス製のクラプロックスという超優れものの歯ブラシも手に入るようになり、誰でも特殊なテクニック要らずで肝心な場所を磨けるようになりました。ihi

 

もちろん、かかりつけの歯科医院で定期的なメンテナンスをしてもらうことが大前提ですが、放置したことによって歯を失ってしまう人はかなり少なくなっているのではないでしょうか?

 

 

2.歯並びと噛み合わせが悪いのを放置している

 

私の臨床経験上、これが一番の原因だと思います!


一見歯並びが悪くないように見えても、前歯と奥歯の連携が取れていない場合が多くあります。これに関しては2018年9月1日の院長コラム「あなたの前歯と奥歯の噛み合わせの連携は大丈夫?」を是非お読みください。

 

8020運動の達成者(80歳になっている時点で20本以上の歯が存在する方)は、ほとんどの方が噛み合わせに異常が無く(正常咬合)、受け口(反対咬合)や前歯が噛んでいない状態(開咬)が極めて少なく、前歯の被蓋が正常で、顎を前後左右に動かした時に奥歯が干渉しないスムーズな噛み合わせ(アンテリアガイダンス)が存在するものがほとんどであるという研究報告書が平成14年度に出されています。(平成14年度 8020達成者の咬合および顎顔面形態に関する調査 東京歯科大学歯科矯正学教室、千葉市歯科医師会共同による8020公募研究報告諸抄録資料より)

 

この報告書の意味するところは、年を取った時に歯が多く存在している方は若い時から噛み合わせが良好であったということなのです。

 

つまり、矯正治療を若い頃(もちろん年を取ってからも)に受けておくことのメリットは、出っ歯を治すとか、受け口、乱杭歯を治すといった、見た目を良くするといった審美的な要因以上に、ご自身の歯そのものの寿命を延ばすという、とても大切なことに繋がっているわけです。

 

歯並びが悪いのを放置しておいた結果、中年以降に歯が駄目になり始めて、ブリッジによる欠損補綴から始まり、違和感の強い取り外しの義歯を我慢して使わなくてはならなくなったり、更には歯一本あたり40万円もするインプラントを何本も入れる必要が生じてしまったり…という方を数多く見てきています。namida

 

そう考えると、確かに矯正治療は高額な出費ではありますが、長期的に見た場合、将来のご自身の歯の延命=健康のためには非常に安価で理に適った治療と言えるのではないでようか?ni

 

噛み難いといったような症状を特に奥歯は見えないからいいや…と考えて放置していると、将来とんでもないしっぺ返しを受けることになります。

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.12.19更新

今回の院長コラムは、実は皆さんから断トツにリクエストが多い「歯ブラシ」について書いてみます。tooth

 

「歯ブラシの話なんていまさら」「かかりつけの歯医者さんで十分に教わっているよ」という声もあるでしょうが、皆さん知っているようで意外と知らない「歯ブラシ」の極意について書きますのでしばしお付き合い下さい。toothtooth

 

 

「上手に磨けていませんね shun

 

皆さん、歯医者さんで先生や歯科衛生士さんからこんな一言を言われた事があるのではないでしょうか?un

 

「1日3回ちゃんと磨いているんだけど…」「デンタルフロスと歯間ブラシも欠かさず併用しているのに…」「高い電動歯ブラシを使っているのですが…」とか、皆さんそれなりに磨いているという自負があるにもかかわらず、

 

「上手に磨けていませんね shun

 

と、自分の努力が否定されたような一言を言われると、「じゃあ、一体どうすればいいんだよ??」という気持ちになるのも当然だと思います。

 

そこで…

 

以下のことを知って頂くだけで、あなたの歯磨きは確実に上達します!! gya

 

口腔ケアが非常に重要で、その良し悪しが老後のQOL(クオリティ オブ ライフ)に大きく係わってくるということは、多数のメディアが色々な研究データの紹介を基に報じているお蔭でようやく広まってきました。

 

それを受けて、歯ブラシメーカーからも色々な歯ブラシが研究開発され、形態や大きさなど色々工夫されたものが登場してきました。テレビのCMでも毎日のように歯ブラシの新製品を目にすることでしょう。薬局に行かれると多種多様な歯ブラシが置いてありどれを選んで良いか迷ってしまうほどです。

 

それでは一体どの歯ブラシを使えば良いというのでしょうか??? 

 

 

当医院ではスイス製のクラプロックス(CURAPROX)という歯ブラシを大推薦しています!!

 

クラプロックス

 

 

歯ブラシは昔から色々なタイプのものが発売されてきており、それなりに磨きやすく出来るようにしてくれるタイプの歯ブラシが数多く出されてきました。しかしそれにもかかわらず、

 

肝心のプラークと呼ばれる歯と歯茎の境い目にある細菌の塊を完全に取れている方が我々の診療室においても本当に少ない

 

のです。結果「上手に磨けていませんね shun」となって指摘されてしまうのです。

 

では、何故皆さんが毎日一生懸命に歯を磨いているにもかかわらず歯周病が慢性化していくのか?、そして、何故日本の国民が海外からのインバウンドの方々から頂いている評価の中でおもてなし感が高くて高評価な面がある反面、残念だと思っている点に「日本人には口臭のある方が多い」ということを取り上げられてしまっているのでしょうか?

 

そもそも歯磨きとは本当はどこを磨けばよいのか?を考える必要があります。

 

プラーク

 

 (図1) 歯頚部(歯と歯茎のキワ)に沿って白いプラークが帯状に付着している状態

 

 

(図1)の写真は奥歯の外側から見た写真で、歯頚部と呼ばれるところに注目して頂きたいのですが、白っぽく帯状にプラークと呼ばれる細菌の塊がゴッソリと付いているのが見えます。この方も実は「歯磨きはしています」しかも「電動歯ブラシも使っています」という方でした。そもそも歯磨きではここの残ってしまっている部分こそ取らなくてはいけないはずなのですが、それが実際は全く取れていなかったのです。

 

奥歯の内側や、下の前歯の裏側などにはこの状態のように慢性化している方がとても多くみられます。

 

 

プラーク2

 (図2) 一番汚れの溜まりやすい歯頚部

 

 

歯頚部と呼ばれる歯と歯茎の境い目の部分が一番汚れの溜まりやすい部分で、実はここの全周部分をいかに綺麗にしておけるかという事こそプラークコントロールの神髄なのです。「歯周病」と呼ばれる病気にならないためには、そもそも(図2)のように歯の周りに取り巻くプラーク(赤い点で描いてあります)をいかに毎日取り除いておけるかということに尽きます。

 

これに対して、一般の方は歯磨きをする際に、歯ブラシが(図3)のような当て方になっている方がほとんどのようです。

 

 

プラーク3

 (図3) 歯ブラシの毛先が歯のみにあたっている状態。

 

 

歯ブラシの毛先が歯茎のキワには当たっておらず歯のみに当たっているため、キワのプラークは依然として残ったままの状態です。ならば理論的には(図4)のようにブラシを当てればプラークの取り残しは生じないはずなのはご理解頂けるでしょうか。

 

 

プラーク4

 (図4) 理想的な当て方

 

 

分かり易くするために、一番下の方の歯ブラシの毛を赤くしてありますが、その部分が歯ブラシの一番端っこの毛先だけが歯肉溝に入り込んでいる状態で、しかも歯肉には当たっていない、歯茎のギリギリの所までだけにきっちりとブラシの毛を当てられているか、がポイントとなります。そしてこれが出来ている方が上手な歯磨きが出来ている方ということになります。

 

ただ(図4)の方法は技術的にとても難しいのです。何故かと言うと、通常の歯ブラシの毛先はある程度硬いうえに、植毛の数が少ないために歯茎に少しでも当たってしまうと痛いためについついそこから少し離したところで歯ブラシを当ててしまい、結果的にキワのプラークは残ったまま、という先にあげたような状態(図3)になります。無理して歯茎に毛先か乗っかった状態でゴシゴシとやられてしまいますと、今度は逆に歯茎が痛んで、擦過傷や歯肉退縮で知覚過敏を引き起こしてしまうという危険性もあるのです。(オーバーブラッシングと呼ばれています)

 

実は硬めの毛先の歯ブラシでピンポイントに上の(図4)のように磨ける方は、それをしっかりと理解されて実際にその様な部分にブラシの毛先を当ててコントロール出来ている方のみ有効で、ほとんどの方は今お使いの歯ブラシでそれをやろうとするのがなかなか難しいということになります。

 

この歯ブラシ技術は本当に難しいものですが、逆にこれが上手に出来る方であるならば、実はどんな歯ブラシをお使いになっても口腔ケアはしっかりと出来るというのが事実のようです。電動歯ブラシをお使いの方も、そのヘッドの毛先は同じように歯と歯茎のキワに当てられていなくては効果も半減ということになります。

 

ところが高価な電動歯ブラシを使っていれば大丈夫!と勘違いしておられる方が実は非常に多いのですehe

 

それではそんな歯茎のキワとかいった面倒なことなど考えなくてもいい、歯と歯茎両方に適当に当ててただゴシゴシとするだけ(図5)でしっかりとキワも自動的に磨ける歯ブラシがあればベストだろうな、ということになりませんか?

 

 

プラーク5

(図5) 歯と歯茎両方に適当にあてる歯磨き

 

 

この当て方で安全に出来る歯ブラシが登場したのです!

 

スイスのクラプロックス(CURAPROX)という歯ブラシです。

 

クラプロックスの歯ブラシは高密度植毛で極細であるファイバーで構成されているために、歯と歯茎の両方に毛先が当たっても全く痛みが無く、しかも効率よくキワのプラークが自動的に絡め取られます。

 

ヨーロッパの最新の考え方に基づき設計され、コンパクトヘッドにソフトな植毛をされており、通常の歯ブラシの毛の数は多くても800本くらいなのに対して、なんとこの歯ブラシは7倍もの5460本もの高密度設計となっています

当医院では最上位の7600本というタイプのものを採用・大推薦しています。

 


かなりしなやかで極細の特殊な毛先が高密度に植毛されているために手で触るとビロードのような感触で、歯茎に当たっても全然痛くなく、しかもマッサージ効果が適度に得られる硬さになっています。これにより歯と歯茎のマッサージが両方可能となり、歯磨きの際の歯ブラシの当て方を難しく考えないで、どなたでも上手にプラークコントロールが出来るものとなりました。

 

プラークコントロールの神髄は歯磨きというより、歯茎磨きという言い方の方が合っており、その歯茎磨きを体現できる歯ブラシなのです。

 

当医院では今までは基本的には「どんな歯ブラシを使えばいいのですか?」というご質問をされる方に対して特定のメーカーのこの歯ブラシが良いと言った指定はしていませんでしたが、現状お使いの歯ブラシでご自分がシッカリと磨いているつもりであるにもかかわらず「磨けていませんね…」と言われてしまう方に対してはクラプロックスの歯ブラシをまずおススメしております。

どなたが磨いても、とりあえずそこそこの合格点がつけられるプラーク除去がすぐにでも可能となるからです。アマゾン、東急ハンズでもクラプロックスまたはキュラプロックスとして入手可能なようですし、当医院でも販売しております。

 

そして購入した方の8割~9割が必ずリピーターとなってくれています!!

 

歯磨きとはその方の技術力に合わせてどこを狙って綺麗にすれば良いのかということを頭で理解しながら実践して頂くことであり、そのための歯ブラシというのはそれを達成するために自分に合ったものを選ばれるのが一番大切だということになります。

ですので電動歯ブラシだから安心とか、毎日磨いているから安心ということではなく、キワのプラークがどれだけ本当に取れているのか、毛先をキワに当てることが出来ているのかということだけを考えて各自工夫して磨いて頂くことこそが一番大切なのです。

 

    『磨いている』のと『磨けている』のでは全く違うのです!

投稿者: アクアデンタルクリニック

2018.12.01更新

当医院では、従来行われている見た目だけの改善を目的とした小臼歯抜歯を伴う矯正治療ではなく、「人間の成長発育のルール」に即した矯正治療を行っていますが、それでもやはり矯正治療を希望される患者さんの多くに「目立たないマウスピース矯正で何とかやってもらえませんか?」と言われます。

 

そこで今回は『マウスピース矯正、つまり人に気付かれないで歯並びをよくする矯正治療の適応症例について』お話いたします。

 

通常、人は誰かに会えばまずその人の顔を見て、それが笑顔かどうかを瞬時に判断しています。それは日常生活のありとあらゆる様々な場面で起きています。あなたが、会った人から好感を持って受け入れられるか否かは、その時々のあなたの“笑顔”にあると言っても過言ではありませんnico

 

笑顔が素敵、であるためには、マインドの問題もあるとは思いますが、そもそも笑顔を作り出すための良い歯並びと白い歯であることは最低必須な条件となるでしょう。

 

スナップ写真を見ていても、満面の笑みでお口を開けてらっしゃる方は良い歯並びと白い歯の方が多いです。逆に歯並びが悪く銀歯だらけの方はお口を閉じてしまい笑顔もぎこちない気もします。


歯並びを良くしていく歯列矯正治療は、こうしたことに気づかれた人が多くなってきたことでもあり、昔に比べてその数は当医院でもとても増えてきました。  


その中で、特に最近アメリカでその地位を高めつつある矯正治療法に、透明なマウスピースを装着するアライナー矯正があります。

 

アライナー

 

従来では歯並びを良くするための矯正治療は、歯の外側ないしは裏側にブラケットという装置を歯に貼り付けてそれにワイヤーを結紮したものを使って歯を少しずつ動かして歯並びを整えていくものでした。

 

アライナー2


食事中も寝ている時も四六時中歯にそうした装置を着けていなくてはなりませんでした。


通常のこうしたブラケット矯正装置は、歯の外側に出っ張っているために頬粘膜などにこすれやすいし、食事中も食べ物がはさまりやすく非常に違和感が大きいのが最大の欠点と言えます。

そもそも審美的にも良くしたいと思っているのにも関わらず、この矯正装置自体はどう考えても審美的ではないですよね?ehe

 

こういった欠点を克服しようと、開発されたのがアライナー矯正です。

 


透明な樹脂で作られてたアライナーと呼ばれる取り外し式の装置をはめるだけで、歯を動かそうとする矯正治療のことです。

 

最新のコンピューター3D技術のおかげで、最初の悪い歯並びの状態を型どりした後に、コンピューターソフト上で少しずつ歯を思った位置へ動かしていき、それに合わせて沢山の透明なアライナーを作ります。


通常こうした透明アライナーを1週間から2週間に一度の間隔で乗り換えていきます。

 

アライナー2

アライナー3

アライナー4

アライナー5

アライナー6

 

最大の特徴は、そもそも歯にワイヤーや、ブラケットといった装置が無い点です。
ただし、効率的に歯を動かすために一部の歯の表面に、アタッチメントといって歯と同じ色のレジンの突起物をつける場合もありますが、とても小さいので基本的には全く目立ちませんし違和感もありません。

また食事の時にアライナーは自分ですぐに外せますので、その時だけ外して、気兼ねせずに通常通り、何でも食事が出来ます。 食事が終わったら、口をゆすいでまた口の中にはめるだけでいいのです。

 

ただし、1日最低17時間以上、推奨は22時間以上、就寝時は忘れずに装着して頂くことが必ず必要となります

 

しかしながらアライナー矯正に向いている症例、向いてない症例があります。

 

アライナー矯正の得意とする不正咬合治療はどのようなパターンなのでしょうか??suu

 

人の顔の骨格形態は上顎と下顎で構成されています。


上顎に対して、下顎が前よりに位置している場合にはクラスⅢとよび、丁度良い場合はクラスⅠと呼び、逆に下顎が後ろに行き過ぎている場合にはクラスⅡと呼んで大まかに分類しています。


簡単な言い方をすれば、受け口傾向か、出っ歯傾向かということになります。


例えば、分かりやすい例だと元プロレスラーのアントニオ猪木さんやオリンピックフィギアスケート金メダリストの荒川静香さんなどはクラスⅢの骨格ということになり、芸能人の明石家さんまさんなどはクラスⅡの骨格ということになります。MLBのイチロー選手、ゴジラ松井秀喜元選手はⅢ、フィギアスケートの羽生選手はⅡになります。


クラスⅠであっても、歯並びがごちゃごちゃで乱杭歯の方は数多くいますので、骨格形態がクラスⅠだからといって歯並びが良いとは限りません。


そもそもアメリカでは骨格形態がクラスⅠより、クラスⅡの不正咬合の方が非常に多いという事実があります。

 

実は、アライナー矯正全般に言えることですが、治療する際に非常に効果的と考えられるのは、このクラスⅡの軽度な人たちと、クラスⅠの骨格形態の人たちの治療なのです。 


クラスⅢの骨格形態の人には、はっきり言って、ブラケット矯正、しかもGEAWによる治療法のほうが安全で確実と言えます。

 

少し脱線しますが、クラスⅢ治療にはブラケットをつけてマルチループエッジワイズアーチワイヤー(MEAW)という複雑な力をかけることが出来るようなワイヤーを使うか、最近開発されたGUMメタルという特殊な弾性係数を持っているワイヤー(GEAW)を使ってでしか治せません。


この手法は、もともとアメリカのDr.KIMが開発したものでした。


メカニクスが複雑でワイヤーを複雑に曲げる必要から、あまり手先が器用ではない米国では広まらなかったのですが、当時の神奈川歯科大学の矯正学教室の佐藤貞雄教授がオーストリア咬合学の生みの親であるウイーン大学のスラバチェック教授の「人間の成長・発育のルール」を用いた「悪い歯並びと噛み合わせの原因の多くが、人間の成長発育の段階で生じた顔の骨格と臼歯部(奥歯)の高さの不調和である」という治療の概念を最初に日本に導入され理論づけの研究をしてMEAWに適用して進化させました。

 

MEAW


クラスⅢという、いわゆる受け口傾向の骨格の治療には噛み合わせの咬合平面を変えることの出来る手法でない限り、矯正治療はなかなかうまくいきません。

通常なら外科手術が必要とされてきたかなり重症なクラスⅢ症例の方達も見事に治療成功させており、現在もその基本的な概念と手法は臨床上有効に生きて多くの先生に使われています。

 

GEAW

 GEAW治療途中

 

 

そもそも、従来の矯正治療の概念の中には、上下顎の高さと角度に対して、積極的にアプローチをして歯並びと噛み合わせを治していこうとする考え方が矯正治療の歴史の中にはありませんでした。


マルチループやGUMメタルを使った矯正治療は歯の圧下と挺出が自在に出来るために、咬合平面をコントロール出来るという点が最大の強みです。ですので、ほぼ全ての症例に対応可能な方法です。当院でも症例に応じて、この考え方での治療が主流です。

 


実際、矯正専門医の中でも、複雑にワイヤーを曲げる面倒さからこのMEAW法を用いた矯正治療は出来ないかやらない方が多いようで、いわゆるストレートワイヤーを用いた矯正治療を行う方法が圧倒的に多いのも事実です。


アメリカではクラスⅢ症例に関しては下顎骨格を外科的に短く削って、上顎とのバランスを強制的に合わせて治すという、外科的矯正の対象となる診断が多くあるのも事実です。

 

さて、話をアライナー矯正に戻しますが、クラスⅠ、軽度のクラスⅡの顔面骨格であることが術前診断から分かれば、あえて、複雑で違和感の多い従来型のブラケット矯正をやる理由はほとんど無いと言っていいでしょう。

 


アライナー矯正の唯一の欠点を挙げるなら、歯に着けていない限り歯が動いていってくれないので、寝ている時も含めて、食事以外の一日通常22時間が装着推奨時間となります。最低でも17時間です。


ついつい装置を口に入れるのをさぼってしまうと、予定通りに歯が動いて行ってくれなくなります。

最近では複雑な症例の場合、最初はまずブラケット矯正をしてから、ひどい不正咬合をある程度治しておいてから、終盤になった時にブラケットとワイヤーを外して仕上げにアライナーをつけていく、といった方法も取り入れられています。


また、10代の子供たちにとっても、アライナー矯正は非常に有効です。


なぜ10代の子供たちにとってアライナー矯正が有効かというと、この時期の子供は下顎位といって上下の顎の位置関係がまだ成長発育期にあり、上下的にも前後的にも適応能力が非常に高いからです。

ブラケット治療をしていると、学校でからかわれたりする心配があり、装置が外れて緊急で来院するといった手間ができることもあります。


また、部活や進学で忙しい時期でもあるので、なるべく来院間隔は少ないほうが嬉しいものです。


 
大人の歯が生え揃う永久歯列期または混合歯列後期における下顎劣成長を伴うクラスⅡ不正咬合の成長過程にある患者さんなどにはまさにアライナー矯正装置はうってつけの装置と言えるでしょう。

 

投稿者: アクアデンタルクリニック

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