院長コラム

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2024.02.13更新


当医院での矯正治療では開口(オープンバイト)の次に、他医院や大学病院では「外科手術」が必要と診断された重度骨格性下顎前突(重度の受け口)の改善を希望される方が多いです.

 

骨格性の受け口の場合、外科手術をすることで改善出来ます。しかし、手術への肉体的精神的負担、長期間の入院、食事の制限などを考えると矯正治療を諦めてしまう方が多いようです。

 

 矯正治療には

①咬み合わせの改善=機能面の改善 

②顔の見た目の改善=審美面の改善

という2つの目的があります。

ここで重要なのは、患者さんの審美面(見た目)機能面(お口の機能改善)への要求の優先順位とバランスを考えることです。

 

例えば故・アントニオ猪木さんのような受け口の方がキムタクのようなシュッとした顎になりたいのなら迷わず外科手術をするべきです。受け口骨格のなかでノーマルの骨格に近いレベルまで改善し、ここが一番重要ですが、機能的に問題ないレベルになることが一番の目標と考えるのなら、拡大床+GEAWシステムで十分ということです。

 

*その人その人の本来の骨格形態の範囲で出来るだけ機能面と審美面のバランスを取ることなら矯正治療だけで出来ますが、骨格形態を超えるレベルでの審美面を望むならそれはもはや外科手術が必要つまり美容整形の範疇であるということです、

 

今回ご紹介する患者さんは他医院数か所で顎切り外科手術が必要と診断されましたが、あくまで機能面重視で外科手術をしてまで見た目の改善をするほどまでは望んでいないため、GEAWシステム前に拡大床を用いて上下顎の被蓋関係を正常な状態にしておけば外科手術なしで十分治療可能と判断しました。

 

当医院では重度の骨格性下顎前突の方の場合、GEAWに先立って拡大床という少しずつ上顎を広げていく装置を使用して、下顎に対して上顎が覆いかぶさる本来の形になってからGEAWに移行させるパターンが多いです。

 

長年矯正治療に携わってきた経験上、その方がGEAW単体で行うよりも少し期間がかかりますが、患者さんにとっても楽で仕上がりが綺麗だと感じています。

 

 

【主訴】受け口を治したい。他医院数か所で重度の受け口のため顎切り外科手術が必要と診断されたが外科手術無しで出来る範囲内で治療したい。とのことで当院を受診された30歳の男性。


【治療方法】拡大床を用いた後に新素材ゴムメタルを使用したGEAW(ギア)システム用い、顎切り外科手術しないで治療を行いました。


【治療期間】拡大床3か月→GEAW2年、トータル2年3か月


【治療後】本当に手術無しでこれほどまで綺麗に治るとは思っていなかったので、とても満足との言葉をご本人より頂きました。

 

【治療費用】診査・診断および拡大床、リテーナー(後戻り防止装置)も入れて:約110万円


【治療に伴うリスク】1日20時間以上顎間ゴムなどの患者さんの協力が必要です。 歯の移動に伴う痛みや口内炎などがあります。 矯正期間中は虫歯、歯周病のリスクが高くなります。歯の移動に伴う歯肉退縮や歯根吸収が起こる事があります。

 

 

矯正前

 

木村1木村2木村3

 

 

矯正後

 

木村4

木村5木村6

 

*開咬(オープンバイト)でお悩みの方、

*他医院や大学病院で第一小臼歯抜歯が必要と言われた方、

*他医院や大学病院で外科手術が必要と言われた方重度の受け口の方、

*他医院や大学病院で難しいと言われた難症例の方、

  

    まずは一度ご相談ください。

 

 

 

投稿者: アクアデンタルクリニック