一般的に、顎変形症=顎の横ずれ(上下の歯の真ん中が左右どちらかにずれている)を伴う受け口の場合、下顎の大きさの左右差があり、外科手術をしないと上下の真ん中が一致しないと言われることがあります。
しかし、上下の真ん中の不一致は顎の骨の左右差だけでなく、左右の奥歯の高さの違いによっても顎がずれることがあります。従って左右の奥歯の高さを整える事で、顎の位置が変わり上下の真ん中が合ってきます。
外科手術をしないので見た目は大きく変わりませんが、きちんと噛めるという目的は達成することが出来ます。外科手術をしないでも治せるという選択肢を知って頂ければと思います。
但し、顎変形症を伴う症例の場合、治療期間が通常よりプラス約1~2年かかるということを了承して頂くことになります。
前にも書きましたが、見た目の大きな変化を希望される場合は外科手術が必須であり、それは矯正治療の範疇を超え、美容外科の領域となります。
今回紹介する症例は、初診時11歳女性で、顎変形症(顎の横ずれ)と開咬(オープンバイト)を伴う受け口の治療のため4年間マウスピース矯正と舌癖のトレーニングで他医院矯正歯科に通っていましたが、一向に治らず、セカンドオピニオンのため数か所矯正歯科クリニックを回ったが、いずれも「外科治療が必要」と言われたため、当医院に辿り着いた患者さんです。
【主訴】10代女性: 顎の曲がりと受け口を治したい
【治療方法】新素材ゴムメタルを使用したGEAW(ギア)システム用い、外科手術無しで治療を行いました。
【治療期間】2年3か月
【治療後】外科手術しないで治ったので、とても満足との言葉をお母様と本人から頂きました。
【治療費用】診査・診断およびリテーナー(後戻り防止装置)も入れて:約103万円
【治療に伴うリスク】1日20時間以上顎間ゴムをする等患者さんの協力が必要です。 歯の移動に伴う痛みや口内炎などがあります。 矯正期間中は虫歯、歯周病のリスクが高くなります。歯の移動に伴う歯肉退縮や歯根吸収が起こる事があります。
【治療前】
【治療後】
ご覧のとおり、外科手術はしていないので際立って大きな変化はないかもしれませんが、矯正治療のみでかなり全体のバランスが良くなったのがお分かりかと思います。
*開咬(オープンバイト)でお悩みの方、
*他医院や大学病院で第一小臼歯抜歯が必要と言われた方、
*他医院や大学病院で外科手術が必要と言われた方重度の受け口の方、
*他医院や大学病院で難しいと言われた難症例の方、
まずは一度ご相談ください。