院長コラム

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2023.02.06更新

① 奥歯でしか噛めないかみ合わせを開咬(かいこう)= オープンバイトと言います。

 

開咬(かいこう)= オープンバイトは奥歯への負担だけでなく顎関節、呼吸、姿勢、発音など様々な問題が生じます。当然早期に治療すべきです。

 

当医院で矯正治療を希望される方で最も多いのがこの開咬症例です。ほぼ皆さん他医院で「外科手術が必要」と診断されたと言って来ます。

 

確かに手術が必要な症例もあります。特に見た目(審美面)を重視する場合はその通りです。しかし機能面を重視される場合はきちんと分析すると手術は必要ない症例が沢山あります。

 

② 歯がきちんと並んでおらず、不揃いになっている状態=叢生(そうせい)ガタガタと言います。

 

一般的には矯正治療を希望される方の多くはこれを治したいからではないでしょうか? 

 

今までは叢生(そうせい)ガタガタを治療するためにはどこか歯を抜かなければなりませんでした。何故ならそれらの原因は「顎の骨が小さくて歯が並びきらない」と考えられてきたからです。 

 

そのために噛み合わせにとって重要でなく、前歯の見た目を並べるのに簡単なので、その真後ろにある第一小臼歯(4番)が便宜的に抜歯されてきました。 

 

しかし、近年になり小臼歯を抜歯して矯正治療を行った後に、顎が痛くなったり、うまく噛めない、更には全身の不調和を訴える患者さんが増えてきたようになりました。私の臨床経験でも多いです。 

 

逆に噛み合わせが安定している患者さんは第一小臼歯(4番)がしっかり噛んでいるということに気が付くようになりました。つまり、第一小臼歯は噛み合わせの安定に欠かせない歯であることが分かってきたのです。 

 

見た目を綺麗にするために辛い思いをしてうけた矯正治療のせいで機能的な問題が生じてしまう…これでは本末転倒です! 

 

何度も述べていますが『機能的なモノは美しい!』のです。見た目だけを改善した矯正治療ではいけないのです! 

 

叢生(そうせい)ガタガタになる原因は「顎の骨が小さくて歯が並びきらない」だけでなく、下顎の位置関係、歯の傾きなど様々な要因が絡み合ったためであることが分かってきています。

 

ですから、今までなら第一小臼歯(4番)を抜歯しなければ出来なかった症例でも矯正治療が可能なのです! 

 

 

今回はオープンバイト(開口)とガタガタ(叢生)の2つがあり、他医院2か所で外科手術と第一小臼歯抜歯が必要と診断されましたが、当医院でいずれもしないで治した症例を紹介します。

 

【主訴】将来奥歯へのリスクが不安。前歯で噛めるようになりたい。他医院2か所で外科手術と小臼歯抜歯が必要と診断されたがどちらもしないで治療したい。とのことで当医院を受診された20歳の女性。


【治療方法】新素材ゴムメタルを使用したGEAW(ギア)システム用い、外科手術も第一小臼歯抜歯もしないで治療を行いました。


【治療期間】1年8ヶ月 オープンバイト(開口)とガタガタ(叢生)の2つがあったため少し期間が長くなりました。


【治療後】外科手術無しで本当に治ると思わなかったので嬉しいとの言葉を頂きました。

 

【治療費用】診査・診断およびリテーナー(後戻り防止装置)も入れて:約120万円


【治療に伴うリスク】1日20時間以上顎間ゴムなどの患者さんの協力が必要です。 歯の移動に伴う痛みや口内炎などがあります。 矯正期間中は虫歯、歯周病のリスクが高くなります。歯の移動に伴う歯肉退縮や歯根吸収が起こる事があります。

 

 

矯正治療前

 

大塚1大塚2大塚3

 

 

矯正治療終了後

 

大塚4大塚5大塚6

 

 

開咬(オープンバイト)でお悩みの方、第一小臼歯抜歯が必要と言われた方、他医院で難しいと言われた難症例の方、一度ご相談ください。

投稿者: アクアデンタルクリニック