院長コラム

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2018.11.07更新

虫歯や歯槽膿漏が酷くなってしまい、歯の神経を取る事になることは良くあります。神経を取られた歯のことを失活歯(しっかつし)と呼び、生きている生活歯(せいかつし)と比べた場合、次のような問題があります。

 

1.     生活歯に比べて強度が下がる(木に例えるならば失活歯は枯れ木のようなもの)

2.     失活歯は経年変化で黒ずんでくる

3.     感覚が生活歯より鈍くなっている

 

問題点の1.と2.に対応するために、基本的には失活歯に対しては、その次に行う処置は補強するために土台を作って、その後にクラウンと呼ばれるかぶせ物でカバーして対応します。

つまり、生活歯の治療の場合、悪い所を削り取った後は、そこをコンポジットレジンと言う樹脂で埋めるか、そこの部分の型を採ってかぶせ物をして治療が終了するのに対して、失活歯の場合にはまず土台で補強する作業が先に必要となってきます。

 

また、失活歯の場合には歯質の強度が減少しているために、欠けやすい状態となってきますので、同じくらいの大きさの虫歯でも、余分に削られることがかなり多いのが現状です。

 

ご自身の大切な歯質は出来る限り残したいと考えるあまり、奥歯などの何十キロという噛み合わせの力が大きくかかる場所において一部分のみの(インレータイプと呼ぶ噛むところの場所の内側部分にはめ込むような形の詰め物)処置をしてあったために、処置後少し経過して使っている間に、そこから歯に亀裂が入って、半分に割れて、結局は抜歯となってしまうような危険があります。

 

かぶせ物の種類には色々な素材がありますが、健康保険の場合には基本的に奥歯は全て銀歯で、前歯も銀歯に使うのと同じ金属にプラスチックが張り付けてあるものと最初から決められてしまっています。ですので、どうしても口をあけた時に銀色の金属部分が見えてしまう場合が少なくありません。その他銀歯の弊害については過去の「院長コラム」をご参照ください。

 

歯科の素材は日進月歩で新素材が登場してきているために、生きている歯と全く分からないように失活歯を修復することも可能となってきました。

 

その最先端の素材がジルコニアセラミックであり、審美性と強度両方を兼ね備えた最高の素材となります。

投稿者: アクアデンタルクリニック